金浦空港の近くで仮眠できるローカルなチムジルバン/ケファサンランド(ソウル)

大韓・アシアナが飛ばしている「20時前後に羽田発、22時半に金浦着」の便。

旅先での可処分時間を最大化できる芸術的なフライトスケジュールである一方、金浦空港では空港野宿ができないので、夜明かしをどうするかの問題が発生します。


「金浦空港 チムジルバン」で検索すると大量ヒットするゴルフポート炭窯チムジルバンなるサウナは、どうやらコロナ禍の間に廃業してしまったそう。


そこで今回は、地下鉄の金浦空港駅から一駅、徒歩でも20分ほどで辿り着けるチムジルバン、開花山(ケファサン)ランドをご紹介します。

2023GWのウズベキスタン旅行で泊まった時のことをベースで書いたので、比較的新鮮な情報かなと思います。
それではご覧ください。

Information

住所
49 Yangcheon-ro, Gangseo-gu, Seoul

営業時間
24時間(深夜チェックインOK)

料金

結論から言うと、仮眠スペースで夜明かしする場合の料金は14000ウォン≒1400円(2023年5月時点)

クレジットカード使用可能です。


以下、大学の二外で朝鮮語を落単した筆者が、親愛なる読者の皆様に料金表の解説をして差し上げましょう。


사우나 대인(サウナ大人料金)
→ここで言うサウナは、日本で言う銭湯(湯船と日式サウナ)スタイルの浴室を指します。
サウナだけの料金では仮眠スペースは使えません。


사우나+찜질 대인(サウナ+チムジルの大人料金)
→사우나に加えて、汗蒸幕(ハンジュンマク)といった韓国式サウナを体験できるコースです。



サウナ+チムジルのコースのみ、汗蒸幕と同フロアにある仮眠スペースを使うことができます。

日本のスーパー銭湯のように、仮眠スペースで一晩寝たい場合はもう2000ウォンを加算。これで合計金額が14000ウォンになります。

アクセス

電車の場合

地下鉄5号線 開花山駅 2番出口から徒歩5分


駅を出たら右へ。


↑入口


日本にとって身近な国とはいえ、外国で夜に雑居ビルに入るのは怖いもの。

が、勇気を出して中に入ると楽園が待っています。


ビルに入ってすぐ左の階段で、地下の受付へ。

バスの場合

22時半に金浦着だと開花山行きの終電に乗るのは難しいので、その場合は空港からバスで移動します。

空港ビルから出たら、写真の4番バス乗り場へ。


路線図も運行形態も正確なところは分かりませんが、イミグレや両替を済ませて23時半くらいに空港を出てもバスに乗ることができました。


事前にグーグルで「何個目のバス停で降りる」を調べておく、原始的なやり方で移動。


こんな場所で下車。


バス停の名前は、국민은행방화동지점(Kookmin Bank Banghwa-dong Branch)です。


バス停を降りたら前方の交差点で左折。


夜中ですが、人通りはそこそこあります。


バスを降りてからケファサンランドまでの所要時間は5分ほど。道中にはミニストップがあります。


最寄りのバス停はケファサンランドの目の前にある방화사거리

路線図を見るに국민은행방화동지점も방화사거리も605系統のバスが通るっぽいのですが、국민은행방화동지점で降りたあとバスはケファサンランド方面に向かっていなかったような・・・


見知らぬ土地で目的地から遠ざかるのもリスクだと思うので、5分歩くのは承知の上で국민은행방화동지점で下車するのも一つの手かもしれません。

徒歩の場合

さて、終バスも行ってしまった場合、乗るバスがよく分からない場合は徒歩での移動も視野に入ります。

空港職員の兄貴に調べてもらったところ、空港からケファサンランドまでは約20分。


深夜に土地勘のない場所を歩くのはやや怖いですが、この距離なら検討の余地はあるでしょう。


チムジルバンに宿泊した翌朝、時間調整も兼ねて空港まで実際に歩いてみたので、逆再生する形で道順をご紹介します。

夜だと見える景色も変わりますが、参考にお使いください。

まず、空港ビルを出たら左に進みます。


道なりに進み、大きな交差点を越えます。


개화동(Gaehwadong-ro)を進みます。


逆車線側から撮った写真になりますが、前方に見える高層団地群を目指して歩いていきます。


工場やモーター屋が集まり下町感が漂いますが、夜の街ではないので治安は悪くないと思いますね。


道中の運転手食堂。

僕は早朝からプルコギを貪り喰って幸せな気分になりました。ローカル感が強くて面白いので、チャンスがあれば是非行ってみてください!


この交差点で左折。

マンションと木々の間の小道に入ります。


左手に学校があり、地元の子ども達の通学風景を観察することができました。


品の良さそうな高層団地


ひたすら直進します。


団地の敷地内にある子どもの遊び場。

僕がこの徒歩ルートを推す理由はここで、学校やファミリーが多い団地が集まっているので、夜間でも一定の治安の良さが期待できると思うのです。


歩いた感じ、夜でも開いてるお店は少そう。

夜にわざわざ歩いてる時点で公共交通での移動は基本的に封じられていると思うので、それならせめて少しでも安全そうな道を通りたいですよね。


しばらく歩くと、開花山駅のところの交差点に出ます。そこからのルートは電車移動のセクションを参考にしてください。

館内

受付で支払いを済ませたあと、靴をロッカーへ。

スタッフのアジョッシやオモニは簡単な日本語を操ります。

なお、館内ではWi-Fi使用可能です。


脱衣所は広々。

そしてロッカーは電子キーなので安心。
工夫すればバックパックも収納できます。


正直、2月の釜山旅行までチムジルバンに対してはどこなくデンジャーな先入観(性的なマッサージに誘導されたり荷物管理が面倒だったり)を持っていたのですが、実際はロッカーのセキュリティも高く、館内でもスーパー銭湯感覚で過ごせ、今ではチムジルバン大好き人間になりました。


www.sekainoasameshi.com


さて、流石に浴室内の写真は撮れなかったのでここからは文章で中の様子を紹介。

浴槽は高温の風呂、温めの浴槽、プールくらいの水温の浴槽が2つ。

あとは日本的なサウナが2つ、洗い場、別料金ですがアカスリもありました。


深夜の時間帯はお湯は抜かれてしまいますが、プール風呂はそのままなので汗を流すことはできます。

他の湯船にも翌朝7時頃にはお湯がはられていたので、移動の前に朝風呂を楽しむことができました。


脱衣所の自動販売機には健康そうなドリンクがあります。


さて、ここからはよりディープな韓国文化を堪能できるチムジルバンスペースをご紹介します。

脱衣所の階段から下の階に移動。


雰囲気としてはこんな感じ。

男女共用の雑魚寝スタイルです。
女性用のカプセルルーム的なスペースがあるかは不明。


仮眠スペースでもあるので当然、夜間は薄暗いのですが、別に危険なかほりはしません。


こんな感じのマットを自分で敷いて眠ります。


落ち着いて眠れそうな奥まった場所は、オモニ達が占領していましたが・・・

コンセントの近くは人気なので早めに埋まるので注意。


こちらは汗蒸幕(ハンジュンマク)。

温度や、床に敷き詰められている素材は様々。


高温の汗蒸幕はなかなかに刺激的です。

実は旅行初日の夜だけでなく、帰国前にも時間潰しでケファサンランドに行ったのですが、「ウズベキスタン料理で溜め込んだ油が流れてくよ〜!!」と連れがバッキバキの目で言っていました。

チムジルバン気に入ってくれたのなら何より。


僕の滞在中は営業していませんでしたが、軽食・ドリンクコーナーもありました。

コメント

空港まで歩いても20分という場所にありながら、雑魚寝とはいえ1400円程度で眠れ、かつ入浴やサウナを楽しめる。

仮眠施設としてはパーフェクトでしょう。

ソウル中心部の有名サウナが続々廃業している中、コロナ禍を経ても生き残っているのは空港利用者だけでなく、地元の人からも支持されているからだと思います。

このローカル感も魅力です。

夜に金浦に着いた時の宿泊、早朝便を利用する際の前泊はもちろん、時間を限定せずフライト前の時間潰しとして強く強くおすすめします。