【解説】コタキナバル/ブルネイ陸路移動時における電子アライバルカード(MDAC)作成の留意点について

2024年5月現在、マレーシアに入国する際はMDAC(電子アライバルカード)の事前作成が必要です。

これは電子ビザではなく入国カードに相当するもので、入国の3日前から作成できるようになります。


作成が終わると登録したメールアドレス宛に入力内容とPINコードが届くので、イミグレでパスポートと一緒に係員に見せる形です。


入国に必須なものの、あくまで入国カードということで多少の融通は効くものと思われます。


私はブルネイからサラワク州ミリへの国境越えの際、入国日を前日(ブルネイ入国日&旅行初日)にしていたことを国境係員に指摘される大ポカをかましましたが、その場で作り直して普通に入国することができました。


MDACの質問内容はごく普通で、迷いようがありません。

しかし、サバ州コタキナバルからブルネイの陸路国境越えをする際に「マレーシアでの滞在先」を何て書くのか、ちゃんと情報収集している旅行者ほど頭を悩ませることになるでしょう。


なぜマレーシア出国/ブルネイ入国の移動なのにマレーシアのアライバルカードの話が出てくるのか?

実はブルネイ〜サバ州コタキナバルの移動をする際、途中でブルネイの飛び地に一度入ることになります。

よって、コタキナバル→ブルネイの場合はマレーシア→ブルネイ→マレーシア→ブルネイの動きになるので、マレーシアからブルネイへの移動にも関わらずマレーシアへの入国が発生するのです。


ここでの対応について、在コタキナバル日本領事館に問い合わせたところ、以下の点を教えていただきました。
(わざわざマレーシアの入管にも確認してくださったようで、大変有り難かったです)


・Accommodation of Stay (滞在先の種類) は"Others"を選択。

・入国する度にMDACの作成が必要。


Accommodation of Stayの後は、本来なら滞在先の住所/郵便番号/滞在する州と都市を書きます。

私は、住所については適当に"just pass for going to Brunei"と、郵便番号にはNoneと書いて出しましたが、特にコメントもなく通過することができました。


後者のポイントは、反対にブルネイからコタキナバルに移動する時に関わってくる部分ですね。

ブルネイ→コタキナバルの移動では、マレーシア入国の回数が2回になるので。


1回目のマレーシア入国は通過のための入国なので、コタキナバル→ブルネイと同じようにOthersと書く。2回目は普通にコタキナバルでの滞在先の種類と住所を書く。

こういう動きになるかなと思います。


また、滞在する州と都市名も登録する必要がありますが、ここはプルダウン式なのでNoneとかでお茶を濁せません。(州を選ぶと管轄の都市名が表示される)


コタキナバル→ブルネイの場合、入国のポイントはサラワク州(Sarawak)リンバン(Limbang)です。


ブルネイ→コタキナバルでも、1回目の入国はリンバンになります。

2回目は、ブルネイの飛び地を出た後のマレーシア側の入国ポイントはサラワク州のラワス(Lawas)になりますが、ここはサバ州(Saba)のコタキナバルとしてしまって問題ないでしょう。


私は国境越えのポイントが良く分からなかったので、当日バスのドライバーに教えてもらって移動中にMDACを作成しました。

ただこの記事を読まれた方におかれましては、なるべく事前にMDACは作っておいた方が良いと思います。

MDACは複数作れるので、ブルネイ→コタキナバルの場合も問題ありません。


事前にどうしても時間がなくて作れない場合、必ず道中ネットが使えるようにSIMを入れておいてください。

中にはジャングルに囲まれた入境ポイントもありますが、どのイミグレでもネットは問題なく使えました。


事前にMDAC書いてない、ネットも使えない、となるとドライバーや他の乗客に大変な迷惑がかかるので、そういう人は旅行しないで欲しいですね。


一応マレーシアの方はイミグレにいる軍人立ち会いの下で書類書けば何とかなる(アメリカ人のおばちゃんが軍人に泣きついてた)と思われますが、ブルネイのアライバルカードは完全に電子だけなのでネット使えないと詰みます。


陸路国境越えはダイナミックで楽しい半面、やましいことがなくても入出国審査は緊張すると思います。

この記事で少しでも不安を払拭できれば幸いです。


なお、アライバルカードに限らない、国境越えのより具体的な流れについても近日中にブログに書きますので併せてご覧ください。