慶州には所謂チムジルバンはないと思われます。
グーグルでスパは1つ見えましたが、普門観光団地という町の中心部から遠く離れたリゾートエリアにあるため「気軽にひとっ風呂」はできません。
と、ここで思ったのですが、僕がチムジルバンに求めているものの半分以上は湯船なのです。
もちろんあの釜サウナは韓国らしくて素敵な文化体験だけど、極論湯船に浸かれるだけで十分。
1年前、釜山の観光案内所のおばちゃんに「近くにチムジルバンはないけど銭湯ならいくらでもある」って教えてもらったんですよね。
その時はチムジルバンを体験してみたかったのでスルーしましたが、よくよく考えたら日本以外の国に銭湯の概念があるのって何か面白いな、って。
そして銭湯は公衆衛生に関わるものですから、大都市ではない地方都市にもきっとあるはず。
そこで今回は慶州滞在中にネットと自分の足で探した銭湯2軒を紹介します。
慶州の銭湯情報を真面目にまとめているのは、恐らく弊ブログだけなはず。
それではご覧ください。
言葉の解説
チムジルバンでも、料金がサウナとサウナ+チムジルで分かれていることが多いです。
サウナが湯船+いわゆる日式サウナ。そこに課金してチムジルを選ぶと、釜形のサウナやオンドゥル式の休憩室が使える料金体系が一般的かなと思います。
ちなみに銭湯の韓国語は목욕탕。
ハングルを読める人ならピンとくるかと思いますが、목욕はモクヨクと発音します。つまりは沐浴です。
慶州の銭湯①천지미니호텔사우나헬스
基本情報
住所
175−7 Noseo-dong, Gyeongju-si, Gyeongsangbuk-do
料金
入浴+サウナ 7000ウォン
営業時間
24時間(グーグル情報)
備考
女湯があるかは不明
アクセス
立地としては、中央市場から大陵苑など古墳が集まるエリアに向かう途中。
Geunseong-roの中央市場側を歩き、写真のセブンが見えたら右折して路地に入ります。
路地に入ったら銭湯まで一本道ですが、結構モーテルが多い通りなので少し抵抗感があるかもしれません。
とはいえ普通の飲食店もありますし、韓国のモーテルはそこまでラブホのイメージが強くないので、あまり遅い時間でなければ危険はないかなと思います。
銭湯の建物には温泉マークが描かれているので分かりやすいです。すぐ手前にセブンもあります。
館内
受付で7000ウォンを支払ったら階段で3Fに上がります。
ここはモーテル併設の銭湯のようで、普通に宿泊客っぽい人も出入りしていました。
階段の踊り場には、常連さんのものと思しきシャンプーセットが大量に置かれていました。
3Fに着くと下駄箱がありますが、これも常連さん用っぽいです。一見さんの下駄箱は中に入ったところにあります。
脱衣場のロッカーは普通の物理的な鍵タイプ。
チムジルバンのような休憩室はありませんが、脱衣場にはベンチがあり飲み物も買えます。料金未確認。
ここで湯上がりのおっちゃんがゆで卵を食べてて、韓国っぽいなーと思いながら観察してました。
浴室
浴室の写真は撮れないので、文字だけ掲載。
洗い場には固形石鹸があり、またタオルも無料で借りれるので手ぶらで入浴できます。
浴槽は41℃と44℃のものが1つずつ。
サウナ、水風呂もあります。
水風呂はちょっとしたプールくらいの大きさなので、地元のワルガキがじゃれ合っていたり、〇〇スタン系の若者が泳いでいたりと、人間観察を楽しめます。
てかこのローカル銭湯で他に外国人に会うとは・・・
客層は中年〜お年寄り中心ですが、先のワルガキ集団の他にも親子連れも何組かいました。
印象に残ったこととしては、お父さんが子どもに「湯船の縁をつかった腹筋」のやり方をレクチャーしていて、ローカルで最高だなーと思いながら眺めていました。
慶州の銭湯②Wanglimtang/왕림탕
基本情報
住所
Bukbu-dong, Gyeongju-si, Gyeongsangbuk-do,
料金
入浴+サウナ 4500ウォン
営業時間
5時〜20時
定休日
木曜日
備考
女湯あり
アクセス
一番分かりやすいのは、旧慶州駅まで伸びる続く大通りのHwarang-roからBonghwarang-roに入るというもの。
今回は、中央市場前の交差点から歩き始める想定で道順をご紹介します。
グーグルで調べると最寄りバス停からも10分くらい歩くみたいなので、別に全部徒歩でもいいかな、って。
中央市場から旧慶州駅まで5分ほど歩くと、商店街の入口状のアーチがあるので、ここで横断歩道を渡ります。
横断歩道を渡った先がBonghwarang-roです。
旧慶州駅から中央市場に向かって歩いた場合、反対車線側に上記のアーチが見えるので、横断歩道を渡らずここで右折するとBonghwarang-roに入ります。
銭湯とは関係ないですが、どうもAPECの会議を2025年に慶州でやるそうで、町の至るところでこんな感じの垂れ幕を目にしました。
Bonghwarang-roに入って、しばらくは直進。
銭湯は3ブロック目にあります。
観光ルートから外れた下町ながら、食堂やお洒落なカフェがたくさんありました。
↑病院
1ブロックを過ぎたところで、右側に寺が見えます。
↑教会
あまりに芸術点の高い路地。
この一本道に、一体何軒のカフェがあるのでしょうか。
ここのセブンで早朝食のおにぎりを買いました。
↑町並み
この建物が右に見えたらあと少し。
3ブロック目に入ってしばらくすると温泉マークがあるので、路地に入ります。
中央市場の交差点から、ゆっくり歩いて20分ほど。
大陵苑のあたりから行く場合はもう少しかかりますが、朝のお散歩のついでに行くとちょうど良い距離です。
館内
番頭を挟んで右が女子風呂、左が男子風呂。
入浴料は大人4500ウォンと格安です。
脱衣場はこんな感じ。
床はオンドゥルで温かいです。
浴室
浴槽が2つ、大きめの水風船、サウナという構成。
洗い場は広々としており、こちらも石鹸やタオルがあるので手ぶらで入浴できます。
ぬるめの湯にダラダラ浸かるのが好きな筆者的には、風呂は少し熱め。長居する銭湯ではないかもしれません。
この時は朝風呂しに行きましたが、地元の老人、学生、ランニング帰りと思しきヤンチャ風中年と客層は広く、人間観察しながら贅沢なひと時を過ごせました。
コメント
今回紹介した銭湯は極めてローカル度が高く、慣れていない人には少し敷居が高いかもしれません。
でも地元民向けだからこそ飾らない慶州の一面を垣間見れるし、外国で普通の風呂に入れるというだけで他にはもう何も望みませんよ、私は。
ソウル、釜山から一歩飛び出し、慶州というマイナーな町に来るような旅行者だったらきっと大丈夫。
少なくともこの2軒については危険なことなど何もないので、大船に乗った気持ちでリラックスしてきてください。