僕は北海道が好きだ。
これまで圧倒的に海外旅行派だった僕だが、コロナ禍の夏休みに道北を旅行したのをきっかけにドハマりしたのである。
特に昨年度は、GW、7月の連休、冬休みと3回連続で道東に行くほどのめり込んでしまった。
最近の心身の不調は、もう半年も北海道に行っていないことが大いに関係していると思う。
ストレスフルな仕事で荒れた心を癒やすため、真冬の北海道を駆け抜けた10日間。
残念ながらボリューミーな旅行記を書ける時間はない。
が、冬の北海道の類稀なる魅力を発信するため、ウズベキスタンの旅行記の合間に短めの日記形式で少しずつ書いていきたいと思う。
大晦日の昼前、さいたまの実家を出発。
今回は偉大なる父上様が現役時代に溜めてきたマイルを活用し、格安でANAに乗ることができた。
俺は親父のように稼いで子どもに良い思いをさせられるんだろうか、そもそも俺は結婚できるだろうか・・・そんな思いを胸に北を目指す。
ついに北海道の上空に差し掛かったが、ここが日本であることを疑うような景色が広がっている。
ちなみに筆者は冬の北海道は今回が初めてである。
中標津空港に着後、根室市内を目指すためバス乗り場へ。GWの道東旅行も中標津スタートだった。
日本最東端のどマイナー空港を、まさか半年の間に2回も使うことになるとは思わなんだ。
GWの旅では中標津に一泊したが、今回は根室に直接向かう。GWの時は中標津市街地から根室行きのバスに乗ったのは僕の他に一人、その人も途中の厚床駅で降りてしまい、途中から乗ってくる人もいない凄まじい路線だった。
さて、バスは中標津バスセンターを経由して根室に向かうが、16時を前にして空が茜色に染まっていることに驚いた。
神奈川より日の入りが早く、東に来たことを実感する。
中標津のバスセンターに到着。
中標津で降りた人もいたものの、この日は根室まで乗り通している人が多かった。
帰省シーズンというのと、僕と同じように初日の出目当ての旅行者が一定数いるからだと予想。
再び雪景色の中を進む。
GWに同じ道を通っているが、いやはや全くの別世界である。
途中、別海町を通過。
別海にも野付半島という大自然エリアがあり、今一番行きたい場所の一つだ。
7月は福井、夏休みは台湾に行くので、9月狙いで。
早々にエゾジカの親子を見つけて癒やされ、GWに観光した春国岱を眺め、改めて北海道はの素晴らしさを噛み締めていると、バスや根室駅に到着した。
7ヶ月ぶり。ただいま。
GWに来た時も「最果ての町に来た感」があったが、大晦日の根室はそれはもう正しい場末の雰囲気だ。
なお、気温はマイナス1℃くらい。
もちろん神奈川に比べると寒いが、ユナイテッド・アローズのコートにユニクロのニット帽、クリスマスに御殿場アウトレットで購入したブーツのお陰でなんとか耐えられる。
言い忘れたが、今回もいつものように一人旅。
だが、スポットスポットで大学の友人と合流する。
根室市役所の脇で待つこと10分強、移住先の厚真町からはるばるやって来た友人Kと再会した。
Kはこのブログの常連なので、彼が登場する旅行記を見たことがある方もいるかもしれない。
Kと合流後、今日から2泊するゲストハウスのネムロマンでチェックインを済ませる。
GWに泊まり、そのアットホームさに惚れ込み、人肌恋しい大晦日の夜は必ずここで過ごしたいと思ったのだ。
チェックイン後、Kがまず風呂に入りたいというので、近所の銭湯(みなと湯)に来た。
昔ながらの町の銭湯なのでお湯は熱め。
容赦のない海風で冷え切った身体が一気に回復した。
宿に戻ったらお待ちかねの夕食!
ネムロマンは普段は朝食のみの提供だが、大晦日と元旦は開いている店が少ないとのことで夕食を頂ける。
オーナーのアイコさんが作る雑煮に海苔巻き、エゾジカ肉でなど北海道らしいおかず・・・
旨い料理を食べながら、友人や他のゲストさん達と会話を楽しむ。こんな幸せな時間があるだろうか。
この2ヶ月間、会社の先輩が転職したばかりで仕事の量も責任も増えて辛かったけど、それもこの幸せを引き立てるためのスパイスだったと思おう。
年越し蕎麦まで食べられるのか!
これは銭湯からの帰り道にタイエー(根室のローカルコンビニ)で買ってきた焼き鳥。
皆さんに差し入れで食べてもらうことにした。
チェックインした時にもらった地域クーポンを使い切る形で買ったのだが、クーポン利用でも普通にポイントが付くのが北海道らしくて大らかだと思う。
(タイエーではセコマのポイントカードが使える)
食後は飲みタイム。
この記事を書きながら、今ものすごく北海道の旅人宿やゲストハウスに行きたくなっている。
上半期はだいぶ海外に浮気したけど、下期はできるだけ北海道に行くようにしよう。
ゲスト以外にもアイコさんの知り合いの方なども遊びに来て楽しく飲んでいると、驚くことが発生。
なんと同じ高校の同級生がいたのだ。
出身がお互い埼玉というところから、高校の最寄り駅の話をしているうちに発覚。
卒業後10年間でお互い雰囲気もだいぶ変わっているので最初は分からなかったが、名前を言われるとそういえば・・・と記憶が蘇る。仲の良い友人が野球部で、彼女はその野球部のマネージャーだったからだ。
よく読むブログの中の人とドミで同じ部屋になって一緒に飯を食べた、昆明の空港で前に並んでいたおっちゃんと汐留の交差点ですれ違った、などこれまでも旅先の不思議な出会いは経験してきたが、それらに匹敵するイベントだった。
なお、当然ロマンスの類は起きない。
オーナーのアイコさんは正しく姉御肌な方で、筆者のタイプがショートカットであることをよく知っている。
22時頃、Kと少し町を探検することにした。
K曰く、根室は「あったかい」という。
お前は何を言っているんだ・・・と僕の頭にミルコ・クロコップがログインした。
Kの言っていることが正しかったと分かるのは、少し先のことである。
前回の旅では行けなかった駅の反対側に行ってみる。
↑町並み
↑町並み
明日の朝、納沙布岬へ行くバスの乗り場を下見してから宿に戻り、新年を迎えた。