香港には、エアポートエクスプレスというそのものズバリな名前の乗り物があります。
約30分で中環や九龍から空港までアクセスでき、電車なので渋滞の心配もありません。
一方、エアポートエクスプレスの料金は片道約1500円。
日本で冷静に考えてみると特段高くない、むしろ所要時間を考えると安い料金設定と言えますが、ゲストハウス情報などからこのブログに辿り着いた方の中には、「安い交通手段があるならそちらで・・・」と思う人もいることでしょう。
そこで今回は、香港市街地から空港への移動手段の中でも最安値クラスな、地下鉄とバスを組み合わせたルートをご紹介します。それではご覧ください。
①最寄りの地下鉄駅に行く
今回のルートをざっくり言うと、ランタオ島のMTR(地下鉄)東涌駅から路線バスで空港へ行くというもの。
東涌駅に乗り入れている東涌線には、屯馬線の南昌駅か、荃湾線の茘景駅で乗り換えられます。
②東涌駅に移動する
僕は尖沙咀の宿に泊まったので、荃湾線(レッドライン)の尖沙咀駅から移動しました。
東涌線には巨大スーツケースを抱えた人が多く、この東涌ルートが空港への交通手段として一定の支持を受けていることが分かるかと思います。
尖沙咀駅から東涌駅まで乗り換え含め約40分。
八達通カードで支払いしたので正確な運賃は不明ですが、約18HKDです。
③バスターミナルに移動
東涌駅に着いたら、Bの出口から外に出てバスターミナルに向かいます。
駅構内にはセブンやケーキ屋がありました。
外に出て駅前の広場を突っ切り、目の前の建物がバスターミナルになります。
④バスに乗る
バスターミナルに入って目の前の乗り場から、S1系統のバスに乗ります。
グーグルマップで調べると他にもいくつか路線が出てきましたが、まぁS1に乗れば良いでしょう。始発だし。
これまた八達通カードで支払いしたので金額見るのを失念しましたが、運営会社のホームページを見ると東涌駅〜空港が3.7HKDでした。
(この辺の情報をしっかり見ておかないのが、ブロガーとして致命的である。)
平日、休日ともに運行時間は5時半〜深夜0時。
運行頻度も(設定上は)1時間に6〜12本と多いです。
今回は駅に着いてから15分ほどでバスが来ました。
乗車時に前扉で八達通カードをかざして精算、下車時はカードをかざす必要はなく、中扉から降ります。
車内が明る過ぎて写真は撮れませんでしたが、バスの2階から物流施設などを見ながらの移動は楽しいものです。
ちなみに道中、キャセイパシフィック航空の本社の前を通ります。
バスに乗ってから第3ターミナルに到着するまで約15分。
地下鉄に乗る時間を入れても、尖沙咀などの中心部からバスで空港へ行くより早く着くと思います。中心部からバスの場合は常に渋滞のリスクが付きまとうのでね。
ここまで空港の近くに来たら、仮に多少渋滞したとしても大した遅れにはなりません。
空港に来て旅を終える人もいれば、空港の外に出てこれから旅を始める人もいる。
8年ぶりの香港、楽しかった。また来るよ。
おまけ写真
今回は現地2泊の短い旅なので旅行記は書きません。
そこで、街歩きやグルメ記事には載せられないバッファの写真を救済するため、おまけ写真として最後にいくつか掲載したいと思います。
東涌駅の構内に日式のおにぎり屋があったので、経験のため買ってみることにしました。
具は豚キムチやプルコギといった個性豊かな面々を揃える韓国のおにぎりに比べると正統派なラインナップ。
強いて言うなら海鮮系が多いですかね?
予定よりだいぶ早く空港に着いたので、充電スポットでゆっくり食べることにしました。
ちなみに買ったのは焼肉おにぎり(19HKD)です。
食べてみてまずブラボー!と思ったのが、米がしっかりしていることです。
砂の城みたいに米がポロポロの韓国のおにぎりに比べると圧倒的に食べやすいです。
(韓国のおにぎりは温めて食べる前提なのかもしれない)
焼肉も甘めの味付けで美味しかったです。
全体的に台湾のおにぎりに近いしつらえかも。
これはファストフードとはいえ専門店のおにぎりなので、次はコンビニおにぎりも試してみたい!
香港には雨後の筍レベルでセブンがあるし。
次は駅前広場の写真。
8年前に香港に行った時のフェイスブックを見返してみたところ、なんと当時もこの地下鉄→S1バスのムーブで空港に移動したみたいなのです。
恐らくは安く移動したいと思ってエアポートエクスプレスを蹴ったのでしょう。
社会人になり貯金額は学生時代の60倍になっても、この貧乏性は変わらないようですね。
当時は昼間に移動したので、東涌の駅前広場がこんなポップになるとは知りませんでした。
夕涼みしてる近隣住民を観察するのは実に楽しい。
東涌駅の近くには、どうやら昂坪(ゴンピン)360というめちゃくちゃ長いケーブルカーの乗り場があるそうです。
ケーブルカーの行き先は世界最大の屋外大仏がある昂坪というエリア。
ハイキングコースもあるみたいなので、香港のメジャー観光地に飽きた人は観光目的で東涌に行っても面白いかも?
東涌駅周辺はいわゆるベットタウンのようになっていて、東アジアっぽい高層団地がたくさん並んでいます。
ファストフード店やチェーン店もたくさんあり、生活感に満ち溢れていますね。・・・好き///
この家灯りの一つ一つに、色んな人生が、家族の営みがあると思うと、結婚したくて堪らなくなる。
今回も節約目的で東涌ルートを選びましたが、最後に面白いものが見れて良かったです。
最後に
香港中心部→香港国際空港の、地下鉄・バス併用ルートをご紹介しました。
値段的にはエアポートエクスプレスや九龍サイドからのバス移動より安く、また時間的にもバスオンリーの移動より安定していると思います。
さて、間違ってこのブログに迷い込んだ方の中には、「旅行中にたかが1500円ちょっとの交通費をケチるなよ」「貧乏くさい」「旅じゃなくて安くあげることが目的になっているのでは?」などと言う人もいるかもしれません。
が、僕は敢えてこう答えましょう。
うるせぇ。
海外出張アピールが激しい奴と同格でうぜぇ。
確かにこの東涌ルートとエアポートエクスプレスは1000円程度の差でしかなく、日本で飲みに行ったらこんなの15分くらいで使ってしまう金額でしょう。
でも、ろくに下調べもしないでその安いルートを知らないままエアポートエクスプレスに乗るのと、1000円で時間を買うという意志で特急を使うのはまるで意味が違う。
それに僕はエアポートエクスプレスを否定している訳ではありません。中環のあたりに泊まってたら、パートナーと緒に香港に行くことがあったら、きっとエアポートエクスプレスで移動すると思います。
公共交通や道中で一般市民の生活を見るのが好きなので、それもあって東涌ルートを推しているのもあります。
まち歩きが好きな人には、東涌駅前の高層団地はなかなか刺さる景色でしょう。
マイナーなルートを開拓する楽しさもあります。
大事なのは選択肢があること。
選択肢があることなんだ。
この記事は決して他の移動手段をsageるものではありませんが、東涌ルートに興味を持った方はぜひ空港移動の参考にしていたたけると幸いです。