陸路でアジアからヨーロッパに渡る。
これは、旅人なら誰もが憧れることだと思う。
この旅を計画した時、僕がまず思い浮かべたのは猿岩石でも深夜特急でもなく、ポケモンの金銀だった。
バッジを8つ手に入れた主人公は、ポケモンリーグに挑戦するためセキエイ高原へと向かう。
波乗りをして、ジョウトから前作舞台のカントーに到着した際に流れる壮大な「26番どうろ」のBGM。
そう、イスタンブールはまさに26番道路だ。世界と世界の境界線だ。
人間の原動力は、心だ。精神だ。
西アジアとコーカサスを旅し、アジア側のトルコを旅し、ようやくヨーロッパ側に到達する。
その感動の瞬間は絶対起きていよう。その瞬間に渡るであろう橋を、海を目に焼き付けよう。記録しよう。
そう誓って僕はシリンジェを後にした-----
[Day36]
はい、イスタンブール最初のお写真は、バスターミナルの朝メシで注文したスープです。
ヨーロッパ側の。
いやー、早朝と言うよりむしろ夜明け前に起きてられる訳がないしぃ?
ヨーロッパに入った瞬間に何かバスのスタッフからアナウンスがあった訳じゃないしぃ?
考えたら、26番道路へは波乗りで行く訳です。
波乗り言うたらフェリー。
しかも、第2世代のジョウトから初代のカントーに行くんだから「帰る」という表現が正しい。
つまり、ヨーロッパ側から、フェリーに乗ってアジア側の町に戻れば、金銀の再現ができる!!
さてさて、半覚醒状態の時に車窓で見た限り、イスタンブールはとっても広大。
そしてバスターミナルは早朝かつ人が多いせいもあるかもですが、どこかきな臭い、若干デンジャーな雰囲気が漂っています。
僕も無理はせず、明るくなるまで食堂で待機してから地下鉄で移動することにしました。
とりあえずスルタンアフメット地区の宿に荷物を置いて観光に繰り出しましたが、早々に素晴らしい風景です。
海が日常生活に溶け込んでいます。
スープとパンでは物足りないので、ちょっと早いですが昼飯にしましょう。
こちらがイスタンブール名物の中でも最も有名な存在であるサバサンド。
日本人的な感覚だとパン+魚の組み合わせは物珍しいけど、フィレオフィッシュという前例もあるので意外とすんなり受け入れられます。
そして何より、1ヶ月ぶりの海産物はめちゃくちゃに旨い!悪魔的!旨味ーーーっ!!!
旧市街と新市街を結ぶ橋であるガラタ橋は、ご覧のように釣りのメッカ。
プロからアマまで多くの釣り人で賑わっています。
海とモスクの組み合わせ、とてもイスタンブールらしい写真を撮ることができ満足です。
客引きや絨毯詐欺にさえ気を付ければ、人も概ねフレンドリーかつ信頼できると思います。
イスタンブールの第一印象はとても良いです。
肉がとても旨そう。
ガラタ橋付近にはこのようにファストフードの屋台や食堂が多いと思います。
街の発展度合いや近未来感という観点では、恐らくドバイの完勝でしょう。
一方、イスタンブールは観光客と現地人の生活っぷりが渾然一体となっており、とにかく活気があってエネルギーが爆発するような賑わいがあります。
どちらに住みたいか聞かれたら僕は間違いなくイスタンブールに住みたいですね〜
イスタンブールの魅力をさらに底上げしているのが、写真に写っているバザール!
観光的に有名なグランドバザールの他にも、多くのバザールが各地にあり生活を支えています。
アルメニアとジョージアではあまり市場を見学できなかったのでとても楽しいです。
ここはモスクを取り囲むように店が並んでいて、タブリーズのバザールなどとは違い屋外にあるバザールです。
なんとなく台湾の新竹で見学した廟の中にある市場を思い出しました。
これはイランでよく見たカラフルな砂糖かな?
スパイスに菓子、食材と強烈に異文化を感じることができます。
筆者はあまりナッツやドライフルーツの類は食べないけど、そういうの好きな人は一日中楽しめるんじゃないですかね?
サバサンド一つじゃとてもじゃないが腹一杯にならないので、食べ比べすることにします。
さっきのやつより肉厚で美味しいです。
若干の生臭さもレモン汁で相殺できます。
腹も満たされましたし、午後はモスクでも見ますかね!
後半へ、続く!