【移動情報】JRが運休した時に帯広近辺から釧路に脱出する方法

道東と十勝、それぞれのエリアの玄関口となる釧路と帯広は根室本線で結ばれており、普通列車でも3時間以下で移動できます。

車移動がメジャーな北海道の中でも、比較的楽に公共交通機関を使って旅できる区間と言えるでしょう。


一方、JR北海道は悪天候の予報が立つと早い段階で運休を決めてしまいます。

7月の北海道旅行(3泊4日)では釧路→帯広→標茶→釧路と移動予定でしたが、2日目の夜10時の時点で翌日の運休が決まり、標茶行きは断念しました。


ここで問題なのが帰りの飛行機。釧路空港in/outのチケットをとったので、標茶行きはいつかリベンジするとしても、とりあえず早いうちに十勝を脱出しないと帰宅できなくなる恐れがあったのです。


前置きが長くなりましたが、今回はJRが運休した時に帯広近辺から釧路に移動する方法をご紹介します。
それではご覧ください。

○スイーツライナー

結論から言うと、釧路⇔帯広はJR以外にもスイーツライナーというバスを使って移動できます。

スイーツライナーは北海道拓殖バスの運営。

正確には、たんちょう釧路空港と十勝川温泉(音更町)間を、Peachの関西便に合わせて一日に一往復している路線です(成田便と接続するバスは運休中)

○予約方法


※スイーツライナーHPのスクショを掲載しています。


www.takubus.com

ホームページの真ん中くらいにある「空席照会・ご予約はこちらをご確認下さい」「こちら」を押下すると、発車オ〜ライネットのサイトに遷移します。

乗車日、乗車場所、人数、支払い情報を入力すれば予約完了です。

システムの関係なのか、夜中の2時〜早朝5時の間は利用できないのでご注意ください。


また、北海道拓殖バスに直接電話(0155-31-8811)して予約することもできます。

こちらの受付は8時45分〜17時半までです。

○十勝から脱出

ここからは、スイーツライナーの乗車場所を、いくつかの滞在場所別にご紹介します。

僕自身は帯広近辺で働いている大学の友人に車で救出してもらい、道の駅おとふけの停留所からスイーツライナーに乗ったので、これからご紹介する停留所を利用した訳ではありません。

とはいえ現地を観光した経験やグーグルの経路案内により大体のルートは掴めていますので、何かのご参考になれば幸いです。
(路線バスの時刻表については各自、最新のものをお確かめください)

①帯広駅から

十勝エリア随一の都会である帯広。ばんえい競馬豚丼が有名なコンテンツ力の高い町です。

そんな帯広駅からスイーツライナーに乗る場合、乗車場所は駅前のバスターミナルになります。


出口としては東通り北口で、ホテルや飲食店が多く集まるエリアなので、この辺に宿をとる人も多いのではないのでしょうか。

帯広駅バスターミナル発は10時50分、たんちょう釧路空港までの運賃は3000円です。


なお競馬場前の停留所からも乗車可能ですが、ばんえい十勝のレースは午後からなので、ばんえい競馬を楽しんでそのまま釧路空港へ・・・みたいなムーブはできないのでご注意ください。

②十勝川温泉から

十勝エリアの温泉郷・十勝川温泉

今回、筆者は宿泊が叶いませんでしたが、植物由来の上質なモール温泉を楽しめると聞きます。


そんな十勝川温泉に宿泊している場合は、路線バスで帯広駅に移動後、①の要領で帯広駅バスターミナルからスイーツライナーに乗り換えましょう。


泊まっているホテルの最寄りバス停から、45:十勝川温泉線に乗車。十勝川温泉から帯広駅まで大体30分といったところでしょうか。

本数は概ね一時間に一本と多くはありませんが、9時台のバスなら余裕でスイーツライナーに間に合います。

③池田町から

帯広駅からJRで30分のところにある池田町。
ワイン好きの人はピンとくるかもしれません。

とほ宿やユースホステルといった旅人宿がいくつかあるので、僕のように旅での出会いを楽しみたいような旅行者にはおすすめの滞在先です。


池田町に滞在している場合、スイーツライナーに乗るには、十勝バスの17:帯広陸別線岡女堂本家という有名な豆菓子のお店に行く必要があります。


宿の最寄りが利別駅の場合、バス停「利別33号」を10時46分発の便に乗車。

池田駅近辺に宿泊の場合は、バス停「池田駅前」を10時58分発のバスです。岡女堂本家前に着くのは(時刻表上)11時34分なので、なかなか長旅ですね。


路線バスの停留所とスイーツライナー乗車場所は微妙に離れていて、恐らくお店の後ろの階段から駐車場的な場所におりるんだと思います。


岡女堂本家からスイーツライナーに乗る場合、運賃は2000円の11時55分発です。

路線的には利別・池田からバスで帯広駅にも行けますが、時刻表的に帯広駅バスターミナル発のスイーツライナーには間に合わないので今回は除外します。

○釧路空港へ

無事に乗車場所に辿り着いたら、予約番号や予約完了メールを見せてスイーツライナーに乗り込みます。

車内ではWi-Fi使用可能です。


十勝は野菜の一大産地。

JR運休で標茶に行く予定が崩れたのはつくづく残念だったものの、また新しい北海道を眺められたのは良かったかもしれません。


たんちょう釧路空港に到着は12時55分の予定。

帯広駅からだと結構なロングライドですね。
お疲れ様でした。

○釧路市街地へ

釧路空港からは、阿寒バスが走らせているエアポートバスで市街地に移動します。

釧路駅やフィッシャーマンズワーフMOOまでは950円、所要約1時間です。


釧路到着便に合わせて運行するので待ち時間が発生する場合もあります。

空港ではWi-Fiも使えますし、レストランもあるので時間潰しには困らないでしょう。

○小ネタ:Peachのクーポン

関空or成田→釧路のPeach便を予約した場合、スイーツライナーの割引券を無料でダウンロードできます。

恐らくこれは釧路からスイーツライナーで帯広方面に移動する人を想定したもので、ネット予約ではなく電話予約でクーポン利用宣言!をする必要ありです。


17時半には電話窓口がクローズすることを踏まえると、この記事の趣旨である「前の晩にJRの運休が発表された場合に何とか翌日の釧路までの移動手段を確保する」時には活用しにくいですね。

○まとめ

そもそも帯広⇔釧路は2860円、2時間半で移動できるので、基本的にはJRを使うのが圧倒的に便利です。

とはいえ大雨等でJRが運休した際、どうしても予定通りに帯広から釧路に移動したい場合はスイーツライナーが唯一の移動手段となります。

たとえ前の晩のうちに運休が決まり翌日晴れたとしても、基本的に運休は覆りません。

また、あくまでバスが運行できるレベルの悪天候ならば、釧路に行ってしまえば中標津や根室、シーズン中は知床にもバスで移動できます。

もちろん、釧路から帰りの飛行機に乗る場合の切り札にもなり得るので、JRの運休に備えて頭の片隅にでも留めておいてください。



この記事が、北海道を公共交通で旅する人の参考になれば幸いです。