【旅行記】2025年夏休み/Day1 朝ラーと温泉で脳を回復させた日

聞きかじった話ではあるが、ネットの普及により「幸福の国」ブータン国民の幸福度が低下しているという。

要は、これまで素朴ながらも豊かな生活を送っていたのが、ハード・ソフトともに自国より充実した「外の世界」を知ってしまったことで、幸せを感じる閾値が上がってしまったという話だ。


このように、多く持つことが一般にアドバンテージとなる情報も、時として自らを苦しめる凶器となる。

「不都合な真実」を知ってしまった時の胸が張り裂けるような苦しみたるや、筆舌に尽くしがたい。


筆者は高校生の頃から綾瀬はるかに首ったけである。

綾瀬はるかがジェシーと交際していることは周知の事実であり、その点については1ヶ月くらい寝込んだ後に頑張って受け入れたものの、彼女はジェシーとどんな夜を過ごしているのか、旅行はどんな場所に行ったのか、そういったディテールまで想像してしまうと脳を破壊される。


嗚呼、そういった雑音とは無縁の大自然に囲まれたい。不都合な真実を考えずに済むくらい、刺激的な夜を過ごしたい。


そんな場所が、日本にはある。

そう、北海道だ。


果てなく続く海と原野を眺めて涙を流し、エゾジカと戯れ、夜は旅人宿で飲み交わす。

我ながら完璧なプランではないか。
そうだ、北海道に行こう。

私が求めるものは全て、北海道にあるのだ・・・


Day1

会社を出た瞬間、言いようのない幸福感に包まれていた。向こう10日間は脳を破壊されずに済む。


そんな最高に幸せな気分で野毛に向かった私は、同期たちと合流して酒を飲みまくり、ほぼ終電で羽田空港に移動した。7時の旭川行きに乗るため、今日は空港野宿だ。


中途半端な時間に吉野家を食べてしまい、胃もたれ気味で第3ターミナルのベンチに横たわった。


ZZZZ・・・


5時に起床。
めちゃくちゃ眠いが頑張って第二ターミナルに向かう。

吉牛が胃に残っているので朝飯は食べず、宿へのお土産だけ買ってANA4781便、旭川行きに乗り込んだ。

運航はAIRDOだが、ANAのマイルを稼ぐため、数千円の差であればANAとして予約している。


30分ほど出発が遅れ、9時過ぎに旭川到着。

私は2021年、2024年、2025年と8月の夏休みに道北を旅行しており、今回は過去2回のように爽やかな涼しさで迎えてもらえなかったものの、前情報で今年は暑いと聞いていたので、さほど落胆せずに済んだ。

情報は情報でも、こういった情報は有益である。


今回は旭川で宿泊しないものの、旭川からJRに乗るので、とりあえず空港バスで市街地に向かう。

支払いは車内でカード精算できた。


旭川駅着後、速攻で朝ラーしに行く。
今回のお店は青葉。旭川ラーメンの総本山的なお店である。

まだ社会人の夏休みが始まっていない金曜日、それも10時半過ぎにも関わらず、15分ほど待ったことからも、人気のほどが窺える。


朝昼兼用となった正油チャーシュー麺は、私の好みに比べると正直あっさりし過ぎていたものの、寝不足と胃もたれ、そして仕事の疲れにやられている身体にはこれくらいのスープが実に塩梅良い。


電車の時間までは1時間以上あるが、旭川で見たいものも特に無いので、駅に隣接しているイオンのベーカリーで時間を潰す。

まぁ、先は長いし今日はのんびりしよう・・・


12時32分の宗谷本線で、今日は和寒市の塩狩駅まで移動する。乗車時間は30分ほど。


・・・と、この旅行記を書いていて気付いたのだが、私は何回も稚内に行っているのに、一度も宗谷本線で稚内に上陸したことがないのだ。


初めて稚内に行った2021年の夏休みは、夜行バスで上野から青森に行き、青函フェリーで函館に上陸した後、なんと2連夜行バスで札幌に移動し、さらに都市間バスで稚内に降り立った。稚内に滞在後は宗谷本線で豊富に移動。


2023年の9月は旭川→名寄、名寄の日進駅→今は無き抜海駅と移動したが、抜海の宿に泊まったので宗谷本線の旅はこれでおしまい。


2024年の夏休みは飛行機で稚内入りしたので、未だに終点・稚内を体験したことが無い。

名寄と豊富に好きな宿があるので、次に稚内に行く時は最後まで宗谷本線を乗り通してみたい。


30分ほど乗車し、塩狩駅に到着。

ここで降りるのは初めて。


宿で無料でチャリを借りられるので、本当はチェックインまでサイクリングする予定だったが、あいにくの雨だったので、道北バスで温泉に行くことにした。

空港連絡バスに限らず、道北バスはカード決済ができるので有り難い。


20分ほどバスに揺られ、隣町・比布町の温泉、遊湯ぴっぷに到着。

ホテルの温泉ながら、日帰り入浴600円とリーズナブル。

残念ながら一部の温泉にはメンテ中で入れなかったが、ジャグジーや露天風呂でリフレッシュできた。


その後、帰りのバスの時間まで温泉の食堂でザンギとビール。これくらいの不摂生をしないと、森七菜と綾瀬はるかを足して十乗した美女に破壊された脳は回復できないのである・・・


塩狩に戻り、宿にチェックイン。

初日の宿は塩狩ヒュッテ。ユースホステルだが、今は個室だけの営業となっている。

人気の宿で予約が取りにくいと聞いていたが、今回ようやく泊まることができた。


チェックイン後、夕飯まで少しだけ近所を散歩した。

塩狩ヒュッテは塩狩駅から歩いて1分。
さらに窓から駅が見える部屋もあるので、鉄道好きに人気の宿らしい。


駅の後ろは小山になっている。

今回は入らなかったが、作家・三浦綾子の旧宅の一部を移設した博物館、塩狩峠記念館があった。


宿に戻ってお待ちかねの夕食。

和寒は農業の町なので、ベーシックな食事は野菜主体。

タンパク質はかなり少なめなので、珍しく米のおかわりはせず、ビールをお供に美味しく頂いた。
ポテトグラタンが特に美味しかった。


夕飯で同じ卓になったオジサマは桃岩荘の常連とのことで、桃岩の話を色々してくれた。

今は高校生のヘルパーも多いみたい。
これは将来有望。


塩狩ヒュッテでは飲み会やお茶会の時間は特に設けておらず、深刻な寝不足だったこともあり、この日は食後すぐに部屋に引っ込み早めに寝た。

何だかとても静かな1日だった。