【旅行記】2022夏ニュージーランド6-1 いざ尋常に勝負(ウェリントンでPCR受けた)

〜前回の旅行記〜

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[Day6]

帰国前PCR。

日本に新種の変異株を持ち込まないための砦。

コロナパンデミックが発生した2020年、最後の正念場をお通し感覚で乱発した2021年は入国時の隔離など諸々の縛りが今よりもずっと厳しく、ノマドワーカーはともかく我々ビジネスパーソン(笑)はとてもじゃないけど海外なんて行ける状況にありませんでした。


時は流れて、2022年の序盤には少しずつ水際対策が緩和されていきましたね。

渡航先やワクチン接種回数などに左右されるものの、帰国時の隔離期間が短くなったり、そもそも自主隔離で良くなったりと、少なくともビジネス渡航については少しずつ門戸が開かれていきました。

詳しい時期はもはや記憶が曖昧だけど、春先にはワクチン接種と帰国前PCR陰性が揃っていれば帰国時の隔離なしで訪問できる国も出現。

たしかに、GWに海外に行った友人やブログ仲間もチラホラいたと思います。
(そもそもこの頃には「日本の水際対策は厳しすぎる!外国ではもうコロナ禍は終わってる!」などと言われていましたしね。)


とはいえ日本帰国時の隔離なしで渡航できるというのはあくまで制度上の話であり、帰国前PCRで陽性になってしまうことを考えるとビジネスパーソン(笑)としては二の足を踏んでしまうのも事実。

今だから言うが当時の僕は仕事が暇すぎて鬱になっていて、向こうで帰国難民になって会社で居辛くなったらそれはそれで辞めてやる!くらいの、ほぼヤケクソでニュージー行きの航空券をポチりました。

ところがトラベラーズ・ハイというのは長くは続かないもので、冷静に考えて仕事に穴を開けて良いはずがありません。責任感はあるし、打算的なことを言うと有給を使い果たしたら査定にも響きかねない。


7月の後半にもなると、連日のようにニュースで帰国難民について特集され、恐怖心を煽るのには十分。ジェットコースターの落下前がずっと続く様なものです。

この頃から仕事もちょっとずつ忙しくなり、何より陽性スパイラルにハマって9月の頭にある友人の結婚式に行けなくなったらどうしようという恐怖に支配される日々が続きました。

なにせそいつは一番の親友で、大学生活のどこを切り取ってもそいつの姿がないシーンがほぼないほど。さらに奥さんは僕らの部活の後輩、一緒に部活を頑張った戦友です。二人の結婚式に出られないなんてことはあってはならない。


とはいえやはり海外旅行というのは僕にとってのアイデンティティな訳で今さらキャンセルなんてできない。「旅行はするけど必ず生きて結婚式に行く」ことを合言葉に、ニュージー渡航の2週間前から友人との遊びの予定を入れず、会社の飲み会を断り、可能な限り罹患する可能性を減らしてニュージー入りしました。

ニュージーに着いてからは、睡眠中と食事以外はマスクをフル着用、食事は屋外席かドアが常時開いている店で、人との交流も最低限にと、もはや自分の旅ができていないことに何度も頭を傾げながらも徹底的な防疫を続けました。

そう、全ては、この日のために。



と、言う訳でいよいよPCRを受ける日がやって来ました。来てしまいました。

今回の検査方式は唾液採取。
検査の一時間前から食事ができなくなるので、少し早めに宿の近所で朝メシを食べることにします。


全くもって食欲はありませんが、無理やりコーヒーでサンドイッチを流し込みます。

チーズが濃厚で美味しく、こんな時でなければもっと味わって食べたかったですね。


さて、朝食を食べて宿に戻った後はひたすらマウスウォッシュ、ついでに髭剃りです。


はっきり言って当時の日本の水際対策はガバガバの極み。陰性証明を取った後にクラブやパーティーで騒ぎ狂って罹患してもモーマンタイ!なんなら短期渡航なら日本で受験したPCRの結果を使えるぜ☆という有様なので、こちらも検査機関から提示されたルールの範囲でウイルスを洗い流す努力をさせていただきます。


まぁニュージー入国前からコロナ対策で手洗い&うがいを徹底しましたし、直前のマウスウォッシュはウイルスの死骸や直近で飲み食いした物に反応していわゆる偽陽性が出ないための保険くらいの意味合いです。


時間に余裕を持ってアポの20分前くらいに今回PCRを受けるRako scienceの検査会場に到着。昨日下見に来た場所です。


予約から結果発表までを詳しくまとめた記事は前に書いたので、これからニュージーに行く人は見てくれだぜ!めちゃくちゃ頑張って書いた数日後に帰国前PCRが実質廃止になったけどな!!


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検査会場の中はこんな感じ。
高校自体に通ってた塾に似てるデザインでした。


やはり日本人の利用者が多いのか、日本語で書かれた検査手順の紙もありましたし、受付のお姉さんの話す英語も平易で分かりやすかったです。


ブースで唾液を採取しますが・・・緊張して全然つばが出ない!

前に日本でPCRを受けた時は3秒くらいで容器をいっぱいにできたんですがね・・・


15分くらい唸ってなんとか唾液を溜め、受付に提出しました。このサンプルはこれからRako scienceのラボに送られ、今日の夜中に結果が来るとのことです。

あとはお姉さんが「ここに来てから陽性が出た人を見たことないわ」と言っていたのを信じましょう。


さて、今の僕は体調絶好調。

冬につき空気の乾燥&暖房で多少喉は痛いものの、熱、咳、味覚異常などの症状は皆無です。

そしてこの後の結末がどうであれPCRはもう受けてしまったので、今夜の結果発表までの僕はある意味無敵。まさにエンペラータイム!


ということで、ひとまずPCRを受けるまでこの数週間コロナ対策に勤しんだご褒美に、少しばかり財布のヒモを緩めて高級店にやって来ました。

これまで訪問した移民食堂とは明らかに店の雰囲気というか格が違いますね。


まずはこの旅行で初のビールうめぇぇぇぇぇ!!

ここまで来ると腹をくくってPCRの結果を待つだけなので、この解放感は格別です。


厨房の前のカウンター席なので調理の様子を眺められるのはお得感があります。

この手の高級店は一人旅では入りにくいことが多いのですが、ここはカウンターでお一人様にも優しい仕様で助かりました。


さて、いわゆる「ニュージーランド料理」というものがあまりないこの国で、一番ニュージーらしい料理といえばステーキでしょう。

車窓観光のシーンでお見せしたようにニュージーはガチの畜産大国。スーパーでは素の物価高からじゃ考えられないほど安価に、巨大な肉を購入できますが、一応は防疫に取り組んでいる時にパッカー宿の乱れキッチンを使う気にもなれず、自炊は自粛したのでした。




そのステーキの封印を、今ここで解きます。

国産牛のステーキ。トリュフ仕立てのバターとカラメル玉ねぎを添えてすごいインパクトだ!


ムギュッと肉々してて最高に旨いです。

まさにタンパク質のかたまり。脂ギッシュ移民飯よりはるかに健康なことでしょう。


小さめにカットして、一切れ一切れ味わって食べました。今この時ばかりはPCRのことは忘れます。


おなじみポテトも高級感がありました。


さて、このレベルの牛ステーキを食べ、ビールまで飲んでお会計は4000円いかないくらい。

もちろんバックパッカー的にはお高いですが、ファストフードでも2000円くらいすることを考えたらむしろ格安でしょう。

日本じゃステーキだけで1.5倍はすると思います。
ニュージーで節約旅をする時は、スーパーで肉とパスタを買って宿で自炊がいいかもしれませんね。


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