ニュージーの検査機関、RAKO scienceで帰国前PCRを受けた話

帰国前PCRで陽性になったらどうしようという恐怖に終始怯え続けたニュージーランド旅行。


今回はニュージーランドでPCR検査事業を行っているRAKO scienceにてPCRを受けてきたので、その様子を予約から結果の受け取りまでブログでご紹介したいと思います。それではご覧ください。

○NZでPCR を受ける

2022年8月19日現在、ニュージーランド航空のホームページでは、「帰国前の陰性証明の取得できる場所」としてRAKO scienceTest to Travelという2つの会社を紹介しています。

他の国におけるPCR事情は分かりませんが、日本政府のフォーマットでないために航空会社の窓口で陰性証明が弾かれるみたいな話をよく聞く以上、ある意味で航空会社の公認組織を紹介してくれている点においては安心感がありますよね。


ニュージー航空曰くRAKO scienceでの試験費用が250NZD、Test to Travelでは175NZDですが、それぞれの会社のリンク先を見ると、値段改定があったのかRAKOも175NZDで試験が受けられることが分かります。

また、RAKO scienceは検査当日の真夜中に結果が来るというのも決め手になりました。

○予約手順

RAKO scienceでは企業向けの検査も行っているとのことですが、一般の旅行者が渡航前に陰性証明を取る場合はTest2Flyという商品を使います。
以下、予約手順を記載します。

①ホームページの右上メニュータブで「Book」を押下

②Test2Flyの「Book now」を押下

なお、その下にもっと安くhospitalで受けるメニューの表示もありますが、ニュージーにかかりつけ医がいる人向けなので無視して構いません。

③Standard testかUrgent testかを選択

Urgent(緊急)になると費用が325NZDと跳ね上がる代わりに、試験後、約6時間で結果が出るとのことです。

まぁ、Standardでも同日中に結果が出るので、よほど急いでない限りは普通の検査でいいと思います。

また、Urgentの方はそもそも対応していない拠点(都市)も多いのでご注意ください。 

④試験会場を選択

試験費用など諸々の情報を一読したあとは試験を受ける都市を選びます。


ちょっと分かりにくいのですが、Available collection sitesのタブを押下すると北島、南島それぞれの拠点(都市名)が出てくるので、旅程と照らし合わせて試験会場を選びましょう。

デフォの状態ではリストの一番上にあるWhangareiという町が表示されているので注意。

都市を選んだら再びBook nowを押下します。

⑤個人情報入力

氏名やパスポート番号、連絡先を入れていきます。

⑥試験日時の選択

日程候補が3日分出てくるので、希望の日にちを選択します。希望の日にちが先の場合はMore timesを押下。

時間については、平日は8時半から12時半、週末は9時から11時半までの30分刻みです。

⑦支払情報の入力

カードで先払いです。175NZD。
支払い後も日時の変更はできるので、予約完了メールを間違って消さないようにしましょう。

※掲載したスクリーンショットは全て、RAKO scienceの予約画面のものとなります。
www.rakoscience.com

○ウェリントン会場

僕が今回PCRを受けたのは、ニュージーランドの首都であるウェリントン。

他の都市のRAKO scienceには行ってないので比較はできませんが、ウェリントンの試験会場は観光の目玉でもあるケーブルカーの駅(麓側)の近くにあるので、迷わずに辿り着けることと思います。


グーグルマップも正確です。
正確にはいくつかの施設が入居しているビルの一角にあるので、342 Lambton Quayとだけ検索すれば大丈夫です。ウェリントン駅からも10分ほどで着きます。


ミルクティーで有名な貢茶と、↑の写真の老人の銅像を目印にしても分かりやすいと思います。


この看板のビルに入り


エスカレーターで2階に上がります。
また、老人の銅像がある路地の横の階段からでもビルに入ることはできます。


2階にあがった後、左に少し歩くとRAKO scienceがあります。僕は念のため、PCRの前日にビルの場所だけ確認しておきました。

○検査当日の流れ

検査から60分前

予約完了のメールに書いてあるように、検査当日はアポの1時間前から水を除く飲食、うがい、歯磨きをしてはいけません。

特に飲食については成分が変に反応して偽陽性に、要は自分に不利になりかねないので、早めに食事を済ませて歯磨きをしておきましょう。


一方、歯磨きやうがいは、口の中のウイルスを流す効果が期待できます。

日本の水際対策だと帰国便の72時間以内に陰性証明をとればとりあえず帰国はできてしまうので、コロナの自覚症状がなく、検査する機関から提示されるルールから逸脱しない限りは、マウスウォッシュなど検査結果が陰性に近付く努力を惜しむべきでないと考えます。

まぁ自覚症状があるレベルならどうやっても陽性になるのでしょうが、ウイルスの死骸に反応して回復後も陽性が出続ける帰国難民の話も聞きますからね。


もっとも、マウスウォッシュは検査で陰性を勝ち取るための小手先のテクニックではなく、そもそもの基本的なコロナ対策です。

検査から30分前

アポの30分前からは水も飲んではいけなくなります。アポの時に①②を守ったか聞かれるので注意。

逆に言うと30分前まではギリギリまで水をたくさん飲んでおくといいですね。仮にウイルスが口にいても洗い流してくれますし、そもそも乾燥を防ぐことがコロナ対策に繋がります。

検査

時間になったらオフィスに入り、名前とPCRの予約で来たことをスタッフの方に告げます。

パスポートは必携なので要注意。  

僕はこのタイミングで「日本の面倒なフォーマットに書いてくれないと帰れないかんな、頼むかんな」と念押ししましたが、話を聞くに検査結果を発行するのは受付のスタッフではなく、ラボで検体を見る人っぽかったです。まぁ言うだけはタダなのでね。  


一通りの説明を聞いたら試験開始です。

RAKO scienceでは唾液による検査を導入しており、仕切りの中でスプーンに唾液を垂らし、試験管に流し込むスタイルです。  

試験管の蓋を取る時にネジ山を触ってはいけない、エアロゾルとかが混入しないようにそっと唾液を垂らさなきゃいけないなどの注意点があります。  

注意点などは日本語で書かれた紙を渡してくれるので、英語が不得意でも安心です。
まぁ帰国前PCRなんてしてるの日本と韓国くらいだし


試験管の下から2本目の線まで気泡が弾けた状態の唾液が溜まったら終了で、僕は採取完了まで15分くらいはかかりました。

採取後、スタッフに試験管を渡し、真夜中に結果がメールで来る旨のアナウンスを受けたらアポは終了です。

結果通知

真夜中を待たず、当日の21時頃にRAKO scienceのフォーマットにて結果が通知されました。

POSITIVE、NEGATIVEの記載ではないので分かりにくいですが、NOT detectedがウイルスを検知せず、つまり陰性(Negative)ということです。

日本政府フォーマット受領

検査翌日の11時前に、ラボから日本政府フォーマット版の検査結果が送られてきました。

Twitterで調べた範囲ではRAKO science版フォーマットと日本政府版フォーマットを同時にもらった人もいるみたいですが、この辺は検査人数等によって左右されるものと推測します。

○メモや反省点など

①カスタマーサポートは手厚い

確実に日本政府のフォーマットを使ってもらうようカスタマーサポートには何度もメールしましたが、とにかく即レスで心強かったの一言。

早い時にはメールして5分後に返信が来た時もありましたし、また前の晩にした質問をニュージー時間の朝7時に回答してもらったりと大変有り難い。


無闇にメールするのは良くありませんが、こちらも帰国前PCRという前例のないオペレーションを強いられているため、悶々として観光に支障が出るくらいならまずは質問してみることをおすすめします。

↓カスタマーサポートのアドレス
info@rakoscience.com

②陰性判定について

僕の検査時に受付してくれたお姉さん曰く、「陽性になった人を見たことがない」とのことでした。

また、あくまでネットの情報にはなりますが、ニュージーはPCRのCT値が低い、すなわち陽性判定(特に無症状陽性)が出にくいとも聞きます。

もちろん自覚症状があるレベルならCT値に関係なく陽性なのでしょうが、陽性判定になりにくいという話は少なからず安心感を与えてくれました。

③濃厚接触者について

ニュージーの法律では、感染者と同じ部屋で過ごした家族や友人は濃厚接触者の対象になる一方、ゲストハウスやバックパッカーズのルームメイトは濃厚接触者にはならないと聞きました。

厳密に言うとドミトリーについては明言されていないのですが、これらの宿泊施設はドミトリー前提なので恐らくはドミトリーを指しているのでしょう。


ニュージーでマスクをしている人は日本と比べると極めて少ないです。店や宿のスタッフがノーマスクということも珍しくありませんでした。

同じゲストハウスに泊まっていた旅行者達もノーマスクで大盛りあがりしていたので、仮に誰か陽性でも「お互い様」なのでしょうね。

とはいえこれはあくまで法律上の話であり、コロナと思われる自覚症状が複数あるにも関わらずゲストハウスに泊まるのは人様の迷惑になるので止めましょう。

④自主隔離

万が一陽性の場合はそこから自主隔離となります。

ニュージーランドでの自主隔離期間は、発症した日もしくは陽性と判定された日のいずれか早い方を0日目とし、7日間です。


さて、ドミトリーのルームメイトが濃厚接触者にならないとはいえ、自主隔離はモーテルやホテルの個室で行うようアナウンスされています。

ドミトリーを主体に旅している人も、検査当日はホテルの個室をとった方がいいでしょう。

僕は陰性だったので結果オーライでしたが、もし陽性だったら夜中にゲストハウスを出てその日は野宿するハメになったかもしれないので、そこは反省点です(理由を話してゲストハウスの個室に移動するなどの逃げ道はあったと思いますが)

⑤スケジューリング

僕が今回の旅で訪れたのは北島のウェリントン、
オークランド、タウポ。

このうち、タウポにはRAKO scienceの検査会場はありません。

Test to Travelの拠点については分かりませんが、
ニュージーのウリである国立公園や大自然エリアに検査会場がないことは十分に考えられます。


  

僕は20日の8時50分のフライトで帰国だったので、72時間をきってすぐの17日の11時半に検査を受け、翌日の夜行バスでオークランドに戻りました。


これが帰国直前まで国立公園に滞在→検査を受けられる街に移動、だとファストトラックの準備もあるのでかなり慌ただしくなります。

そもそも、コロナ禍に関係なく帰国前はお土産探しや荷造りなどでバタバタしますよね。

万が一陽性だった場合も、どうせ陽性なら早く判明した方が自主隔離の始まりと終わりが、ひいては帰国が早くなるので、やはり帰国の3日前にはPCRを受けられる都市に滞在する予定を立てた方が良いと思います。

○最後に

ニュージーランドでPCRを受けた話を書きました。

実際にRAKO scienceでお世話になった感想として、カスタマーサポートも手厚く、英語がそこまで得意ではない僕でも問題なく検査を終えられたので、これからニュージーを旅される方にもおすすめできます。


2年半ぶりの海外旅行は本当に楽しかった。ニュージーランドという国が魅力的ということもあり、生涯忘れない思い出になると思います。

一方、PCRを受けるまで常に陽性になったらという悪い想像に支配されたのは事実ですし、ある程度覚悟して出国したとはいえ、陰性証明書の結果が出るまでの緊張は筆舌に尽くしがたいものでした。

よって、
・帰国前の陰性証明が不要になる
・陽性でも仕方ない方向に世論が傾く

のどっちかにならない限り、海外旅行はまたお休みしようと思います。
日本にはまだまだ魅力的な場所がたくさんありますしね。北海道とか離島とか。


とはいえ、PCRにビビっててもその間の楽しさがスポイルされた訳ではありませんし、行動量で言ったらコロナ前の旅行と遜色ありません。

やはり海外旅行は僕に力をくれると改めて感じましたし、これからは旅行記やコロナ禍ならではのニュージーランド旅行情報など、ポジティブな記事をたくさん書いていきますのでお楽しみに。

この記事がニュージーランドで帰国前PCRを受ける人の参考になれば幸いです。