海鮮と漫画の町・氷見を歩く

3連休に富山を旅行したので、町歩きの様子をお届けします。ご存知の通りいつもは旅行記を書いてますが、短期の旅行の時はもうちょいカジュアルに散歩日記のような感じで書いていこうかと。

今回の舞台は氷見。どうぞご覧ください。

○アクセス

魚市場食堂の記事で詳しく書いたように、高岡からだと電車とバスの二通りある。

乗れさえすれば電車の方が20分くらい早く着くが、集落などを通るバスも捨て難い。


富山駅から来る場合は、高岡からの所要時間にもう30分くらいプラスで見ておくといいだろう。

○歩き方

たった2日間、足掛け5時間ほどしか町を見ていないので多くは語れないが、初めて氷見を訪れるなら「海鮮」「藤子不二雄A」という2つのキーワードをおさえて散策してみればいいと思う。


先日お亡くなりになった藤子不二雄A先生は氷見の出身。Aは先生の苗字、安孫子のイニシャル。

氷見の町の至るところに先生の分身、忍者ハットリくん怪物くんといったキャラクターのモニュメントが設けられており、観光客を楽しませてくれる。


今回は旅行3日目、実際に僕が歩いた順番で、氷見の町歩きの様子を紹介したい。

この時は夜ふかしが祟って電車が逃したのでバスでの移動となり、9時42分にバス停「比美町」下車。
12時44分に氷見発の電車で高岡に戻るので、3時間の散策である。

※旅行初日はバスを使わずに往復で氷見線に乗り、早朝に海鮮丼だけ食べて高岡にトンボ返りした。


氷見に到着したらまずは魚市場で海鮮を食べたい。

電車の場合は氷見駅を出て右折、バスの場合も比美町で降りたら進行方向に向かって右に歩いて行くと海岸に行き着くので、駅から遠ざかるように歩いて行く。


道中ではやたらと猛禽類を見かけた。
魚狙いだろうか?


10分ほど歩いて市場に到着。食堂は二階。

初日は7時半くらいには到着したがほぼ満席。
3日目に至っては10時に入店した時点で海鮮丼の大盛りと漬け丼が品切れだったので、なるべく早く訪れて欲しい。


ゆっくり食事を楽しんで、市場を出たのが11時前。
やや慌ただしいが散策を始める。


海を眺めながらの朝散歩はとても爽やか。

天気が良ければ海の向こうの立山連峰を拝めるし、時間があるならサイクリングしても良いだろう。

□氷見市漁業文化交流センター

魚市場食堂から約10分で氷見市漁業文化交流センター、通称ひみの海探検館に到着。


ここでは氷見港がいかにして富山最大の漁獲量を誇る漁港として君臨しているのか、その理由について自然や道具といった観点から学べる。

海流や地形といった条件だけでなく、森林保全や用水路の清掃といった陸での活動が豊かな生態系を支えていることを学べ、勉強になった。


ブリは言わずとしれた富山の名物。


氷見の海で捕れる魚や漁に使う道具の模型も展示されているので、小さいお子さんでも楽しめる。


館内の端の方には魚を捕る網も展示されている。
やたらめったら魚を捕獲して自然を壊すことがないよう、網目の異なる複数の網を使うことで漁獲量をコントロールしているとのこと。


ここにいたスタッフの方がとても丁寧に漁の説明をしてくださり、色々と勉強になった。
入館料も無料なのでとりあえず訪れてみて欲しい。

☆Information

[HP ]
himigyogyou.com

[住所]
富山県氷見市中央町7-1

[電話番号]
0766-74-8018

[開館時間]
9時〜17時(最終入場は16時半)

[休館日]
水曜日(祝日の場合は開館)
祝日の翌日、年末年始

[駐車場]
あり

[メモ]
グーグルマップのウェブサイト(地球マーク)から入ろうとするとお名前コムのページに飛んでしまう。
ホームページ自体は存在するのでご安心を。

□藤子不二雄Aまんがワールド

退館後はいったん海沿いを離れて町に向かう。


穏やかな路地を永遠に散策したくなるが、残念ながら今回は時間がないので藤子不二雄Aにまつわる所だけを高速で見て回る。


上に書いたように藤子不二雄Aは氷見のご出身。

相方の藤子・F・不二雄がSF(すこし・ふしぎ)に独自性を見出したのに対し、藤子不二雄Aは黒ベエ笑ゥせぇるすまんなど、シュールなダークコメディを得意とした。

藤子・F・不二雄作品にもだいぶブラックな要素はあるが・・・


一方、プロゴルファー猿や忍者ハットリくん、怪物くんなど子供ウケする作品も豊富。

街の至るところにオブジェがあるので、とりあえずそれらの写真を撮ってまわるだけでも立派な観光になる。


ハットリ、服部、ふくべ、フクベエ

ハットリくんを見るといつも、好きな女の子と仲良くなるために20世紀少年を熱心に読んでいた中学2年生の秋のことを思い出す。


テナントの看板などにもキャラクターが。

藤子不二雄Aのキャラクター達が待っている商店街の一帯はまんがロードと呼ばれている。


富山の海の生物をモチーフにした先生のオリジナルキャラクター、氷見のサカナ紳士録の皆さん。

海の恵みと藤子不二雄Aのコラボ。
ある意味、一番氷見っぽい物かもしれない。


キャラクター達を見てもっと先生ついて学びたくなったら、こちらの氷見市潮風ギャラリー 藤子不二雄Aアートコレクションを訪れるのも良いだろう。

藤子不二雄Aの生い立ちや作品などについての展示があり、短時間でサクッと見学できる。


一階は撮影NGだが、二階では写真OK。
二階では他にも藤子不二雄A作品を読める。

小学生の頃、狂ったように怪物くんを読んでいたのが懐かしい。ハットリくんは未履修だけど。

漫画のキャラクターで可愛いと思ったのは、怪子ちゃんとヒロアカの柳レイ子だけである。
(どっちも妖怪モチーフだな・・・)


ハットリくんの隣にいるのは、これまた先生のオリジナルキャラクターのひみぼうずくん


川崎のドラえもんミュージアムと比べるとボリューム不足感は否めないが、町歩きの途中で休憩がてら見学するには塩梅良い場所だった。

☆information

[HP]
himi-manga.jp

[住所]
富山県氷見市中央町3-4

[電話番号]
0766-72-4800

[開館時間]
10時〜17時

[休館日]
なし(不定休)

[入館料]
大人200円

[メモ]
スタッフの方がとても優しい

□カラクリ時計

さて、氷見市潮風ギャラリーを出た時点で時刻は11時50分。ギャラリーのスタッフの方に教えてもらったカラクリ時計に行くことにする。


カラクリ時計があるのは川沿い。
ここは緑も豊かで、なんだかとってものんびりしていた。時間があればゆっくり散歩するのも楽しそう。


氷見でカラクリと言ったら、それはもうハットリくんのこと。毎正時になるとハットリくんのキャラクター達が出現して音楽と噴水のショーで出迎えてくれる。


最初ハットリくんのライバルとその使い魔が出てきたのでそっちの方に走ったら、ハットリくんファミリーは逆の方から出てきた・・・

無料で見れるし、賑やかで普通に面白いので、カラクリ時計の時間を頭に入れつつ街歩きすると良いだろう。

☆Information

[HP]
www.info-toyama.com

[住所]
富山県氷見市本町4

[稼働時間]
9時〜19時の毎正時(夏は21時まで)
※土日祝は毎時30分にも実施

[休止日]
冬季

[メモ]
ハットリくんのライバルのケムゾウは、スネ夫と同じく故・肝付兼太氏が演じていた。肝付氏は他にも怪物くんのドラキュラも担当。

□光禅寺

戻りの電車の本数が少ないので、氷見散策もいよいよ終盤。〆はカラクリ時計の近くにある光禅寺へ行く。


この光禅寺、650年もの歴史を誇る格式高い古刹だが、実は藤子不二雄Aの生家なのだ。

そのため境内には怪物くんなどのキャラクターの石像が建てられており、絶好のフォトスポットとなっている。


カラクリ時計の開演まで時間あるなら、ギャラリーを出てまずは光禅寺を見学し、そのままショーを見てから帰路につくと時間のロスが少ないと思う。

気ままに歩くのが散歩の醍醐味だが、時間があまりない時は参考にしてください。


こんな感じで散策終了。
やや不完全燃焼だが、とりあえず定番どころは見て回れたと思う。氷見はまた訪れたい町だ。

☆Information

[住所]
富山県氷見市丸の内1-35

[電話番号]
0766-72-1842

[メモ]
近くに郵便局があり、休日でもお金をおろせる

○食事

なんと言っても、寝ても覚めても魚市場食堂の海鮮丼だ。これを食べるのは人類の義務と言える。

詳しくは当該記事をどうぞ。

www.sekainoasameshi.com

他の食事は・・・

高岡のゲストハウスでお話した地元の方からおすすめされた、貪瞋癡(とんじんち)というラーメン屋が相当な人気だそう。
カラクリ時計の近くにあり、確かに12時前なのに大行列だった(あまりの人混みに、最初みんなカラクリ時計の出待ちをしているのかと思った)

富山ブラックではないラーメンみたいで、時間に余裕がある人は早めにスタンバって狙ってみてください。

s.tabelog.com


他、商店街では絶妙にレトロな感じの喫茶店や食堂を観測した。絶対に地元民に愛されてる感じの。

氷見市漁業文化交流センターのさらに奥にある氷見市漁港場外市場 ひみ番屋街にも寿司屋や食堂がある。
今回は時間がなく行けなかったが、足湯などもある複合施設っぽい。


himi-banya.jp

○まとめ

慣れないジャンルの記事のためとても長くなってしまったが、少しは氷見の魅力が伝わっただろうか。

氷見市にはゲストハウスがないのでバックパッカーは避けるのかもしれないが、高岡や富山からも余裕で日帰りできるのでぜひ訪れてみて欲しい。

民宿などに泊まって旨い海鮮と穏やかな町をじっくり楽しむのも良いだろう。ちょっと調べてみたけど、評価の高そうな宿がいくつか見つかった。



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