【旅行記】卒業旅行27-2 ナリカラ要塞と温泉でトビリシを〆る


[Day27]


馬鹿は高い場所が好き、ということで午後の観光一発目はナリカラ要塞に登ります。


以前の日記で紹介したように、ナリカラ要塞までは橋の向こう側、リケ公園からロープウェイに乗ることで簡単にアクセスできます。

しかしロープウェイというリア充天竜人の乗り物に、僕のようなスクールカースト非加盟国の人間が立ち入ることは許されません。

そこで要塞のある丘の麓、レストランやアバノが密集するあたりからテクテク登って行くことにしました。


まぁ20分もかからないみたいですし。
食後の運動にはぴったりかな?


ナリカラ要塞は4世紀〜5世紀にかけて建造、その後拡張されたと言われています。


この卒業旅行はこれまでの人生のでも最上級に楽しく、生涯忘れることのできない経験だと信じていました。

ところがブログを書きながら、3年という時が多くの記憶を奪い去ったことに愕然とします。


シオニ側とサメバ側を隔てるのがクラ川

今調べたら水源はトルコで、アゼルバイジャンまで流れているみたいですね。


なるほど、これは地形を活かした見事な自然要塞ですね。建物そのものの強固さ以上に、その地形が防衛的に有利に働いたのでしょう。


トビリシのシンボルとも言えるグルジア母の像


ジョージアは2015年までグルジアと呼ばれていました。外交の場で、グルジア呼びを止めてジョージアと呼ぶよう要請があったことがその理由。

またジョージア人の自称としてはサカルトヴェロと呼ばれるみたいですね。


僕はとにかく不格好なので写真撮られるのがあまり好きではなかったのですが、ブログ書くようになり以前より意識して写真を撮ることで、より鮮明に記憶に刻まれるのだということを知りました。


友人と昔の記憶がどんどん無くなるみたいな話をしますし、やはりどんな不格好でも、風景写真撮るのが下手でも、思い出に残すためにこれからは積極的に写真を撮ろうと思っています。


丘の上には要塞だけでなく、教会や植物園もあってなかなか時間を潰せそうです。
観光客もたくさんいました。


ほんと直行便さえあれば日本からの観光客がかなり増えると思うんですけどね。
見所は多く、飯も旨くて物価は安いので。


領土を巡ってロシアと仲が芳しくない、(当時は)落ち着いていたとはいえ近隣にはナゴルノ・カラバフがある、など治安的な問題が原因かもしれません。


このあと予定があるし、下山しますか。


丘の中腹にあるチャイハネで少し休憩。
陽気で世話好きな兄貴でした。


さて、焦らしに焦らしましたがトビリシは温泉が湧いていることで有名。

ちょいちょい写真に写ってたこのドーム状のトーチカのような物体は実は温泉だったのです。

丘の麓には温泉が密集していて、観光客や地元民で賑わっています。


こちらは日本のバックパッカーの間で最も有名な公衆浴場であろう、No.5
200円以下という驚異的な値段で湯に浸かれることで知られ、旅ブログを読むと波乗り中のメノクラゲの如き頻度で登場します。

・・・が、情報収集していくと公衆の大浴場であるがゆえの盗難被害があったり、また掘られるリスクがあるなど何やら物騒なことも書いてあります。


うーん、こういった場所のそういったことは万国共通なんですね。社会人デビューを目論む者としては、きれいな身体で帰国したいもの。


そこで、No.5内のプライベートルームを予約することにしました。
値段は公衆浴槽の10倍もしますが、外国で温泉に入れることを考えたら安いものです。

それに貴重品に気を払いながらだとリラックスできないのは、サルエインの温泉で学んでいますしね。


www.sekainoasameshi.com


予約の時間が来るまで、温泉街を散策してみましょう。


これら温泉のことをジョージアではアバノと呼びます。


蒸し風呂的なニュアンスが強いみたいですが、実際はサウナやアカスリだけでなく入浴も楽しめます。


そもそもトリビシという名前自体、トビリ=あたたかいという言葉が由来となっており、古くから温泉との関わりが強いことを示唆しています。


左の方に見えるアラビアンな建物も温泉。
新進気鋭のプライベートバスとして人気を集めているらしいです。


そろそろ時間です。


建物内は薄暗くゼルダの神殿のようですが、ファミリー客も多く危険なかほりはしません。

肝心の浴槽ですが、露天風呂ではないし外を見れる窓もない完全な屋内風呂なので少し閉塞感はあるかな?


ただ湯加減はバッチリ、プライベートバスなだけ貴重品の管理もラクラクなので気分は最高!

そもそもサルエイン以来、2週間ぶりに湯に浸かりますからね・・・2月のジョージアは寒いし。


だいたい1時間ほど、ゆっくりお湯を堪能できました。
プライベートバスは安いとは言えないけど、トビリシに来たら絶対に体験すべきアクティビティです!


No.5から出るとすっかり日が暮れていました。


当時はトビリシくらいの街でも、夜は治安が悪いと思ってあまり歩きたくなかったのです(もちろん注意するに越したことはないが)

トビリシ4日目のこの日にようやく警戒心がほぐれてきたので、翌朝にはトビリシを出ることが少しもったいなく感じます。


もはやお馴染み、リバティスクエアにある食堂で最後の夜ご飯。美味しいです。

これがジョージア料理かと言われると微妙ですが、僕以外はみんな地元民ばかりなのでこれも立派なご当地体験と言えるでしょう。


4日間、お世話になりました。
世界のどこでも、こういう量り売り式食堂があると元気に旅を続けられます。


今宵の宿、バックパッカーズ・ホステルはリバティスクエアのすぐ近く。なんならこの店から3分です。

最後に夜景を見てしんみりしてから宿に戻りました。


宿では同じドミのオマーン人や日本人旅人と談笑したり、コモンスペースでスマホ触っているとスタッフからケーキ頂いたりと楽しく過ごしました。

(この時、無職旅さんとLINEしてましたが、確かタイにいたのかな?)



・・・これで終われば良かったのですがー

僕のベッドは窓際の下段。
上のベッドのロシア人だかジョージア人だかがね、夜中に「換気する!」と言い出して窓開けたんですよ!!

真冬のトビリシで、です!正気化か!?

堪らず窓を閉めると「換気が足りない!」と時代を先取りするかのようなセリフを吐いて再び開放するし・・・

大声で反論したら他の客の眠りを妨げますし、結局僕が折れる形で冷気に包まれながら寝たのだった・・・