お姉さんとイチャイチャ会話しながら暖房を愛でていると、バスはどこかのサービスエリアで停車し休憩タイムに。
チャイをしばきつつ同じバスの仲間と会話を楽しみます。
アルメニア行きのバスなのでもちろんアルメニア人の乗客もいます。
ムスリム・クリスチャン・ブッティストが一堂に会するなかなか珍しい光景です。
少しの休憩後、再び車内へ。
イラン〜アルメニアの国境越えはひたすら山道を通っていきます。夜なので景色が見れないのは残念。
バスに揺られること数十分、国境まであと少しの所で日付が変わりました。
[Day17]
深夜一時くらいにイラン側の国境に到着。
あれほどストレスフルだったイラン旅ですが、離れる前に想うのは打算抜きで優しくしてくれた人達と、素晴らしいバザールの数々。
今になりリラックスして楽しめなかったことや、色々ディスったことを後悔し始めました。
さて、イランは麻薬所持厳禁の国です。やましいことがなくても荷物検査は緊張するもの。
まぁ、実際は二言くらいフレンドリーな言葉を掛けられただけで、係員はX線を一瞥もせずに審査完了。
ビビってた時間を返してくれよ・・・
もっとも、僕の審査がスムーズでもすぐにはアルメニア側に入れません。
何かタレコミがあったのか、ルーティンなのかは分かりませんが、警察や国境のスタッフが乗っていたバスを大捜索!
屋根に乗り天井を調べ座席の下を調べと大忙しでここで数十分の足止めです。
まぁ仲間達と雑談しているので暇ではないのですが、いかんせん寒いのでね・・・そもそも眠いし・・・
ちなみにオレンジの服の人が中国人のお姉さん、サン・サン小姐です。
ちなみに昼間だとこんな感じの絶景が拝めます。
イランとアルメニアの国境は川を利用した自然国境なんですね。
※チリタビ!のまるさん、写真の使用許可くださり有難うございます。
そろそろ寝かせてくれ〜と乗客が駄々をこねた頃、ようやく検査が完了してバスは再出発。
橋を越えてノロノロとアルメニア側へ行きます。
・・・陸路国境と縁がない日本国民にとって特別な瞬間です。
国境越えはアフリカで体験してますが、今回はお気楽パックツアーではなく全て自分でアレンジしてここまで来ましたからね。
辛いことも楽しいことも、たくさんの思い出ができたイラン。感情の振り幅が大きかったイラン。
ガッチガチのムスリムの国から、世界最古のキリスト教国家へ。
文字はキリル文字に変わり、人もいかにも旧ソ連っぽい、マスターキートンに出てきそうな顔立ちに変わり。
ここまでガラッと世界が変わる国境はなかなか珍しいんじゃないかと思います。
そもそも今回の卒業旅行はこの国境越えのダイナミズムを味わうためにルートを組んだので、大成功ですね。
とにもかくにも。
アルメニア、入国です。
ようやく睡眠時間を得られた筆者一行。
疲れから不幸にも黒塗りの高級車には衝突しませんが、寝たり半覚醒したりを繰り返しながらアルメニアの山々を駆け抜けます。
そして・・・・
迎えてくれた朝焼けがあまりにキレイ過ぎた。
アルメニアでこれからどんな冒険が待っているのか、楽しみで仕方ありません。
道中の食堂で朝飯兼、昼食です。
僕はケバブを頼みました。
ヒャッホ〜!!!!!!!
酒です!約二週間ぶりのビールです!!!
僕はイランを出た!
酒が飲めるのです!!!!!
朝から飲む酒は最高です!!!!!
その後は特に波乱もなく、夕方前にようやくエレバンに到達しました。
ちなみにテヘランから乗って来たサン・サンは24時間を優に超える大移動。
お疲れ様です・・・
サン・サンがリサーチした手頃なゲストハウスに投宿。
部屋は男女別のドミトリーです。
チッ
僕のベッドはオーナーのネコ達に占拠されていましたが、幸せならOKです!
少し休んでから夕飯に出かけます。
ガチで世界が変わりましたね。
旅は最高です。
気楽な食堂がなかったので、スーパーの惣菜を買ってイートインで食べることとします。
サラミ!
イランとはまた違うラインナップに興奮が止まらん!
何を食べようかしら。
日本を出て以来、ご無沙汰していた豚肉です!!!
いやー国境を越えたんだな〜〜〜
モスクでの異教徒への寛容さや、(時としてマイナスに働くものの)旅人への気遣いなどムスリムの意外な柔軟性は大好きです。
ただ、食事に関しては縛りが強かったので、解放感はそれは凄まじいものがあります。
豚肉とビールがない世界なんて考えられないよ・・・
宿に戻るとロシアからの観光客とイラン人の学生がいたので、みんなで会話を楽しんでから就寝。
アルメニア編もどうぞお楽しみください。
Best regards,
ベアー大熊