[Day16]
場面はシーラーズに遡る。
同じドミに泊まった中国人のお姉さんと話しているうちに、彼女もアルメニアに抜けることが判明。イラン旅のルートこそ違えど大体のスケジュールが同じだったので、頑張れば一緒に国境を越えられることになる。
お姉さんは歳は七つ離れているが童顔。
ぶっちゃけタイプっす。
まぁ、頑張るっしょ。
スクールカースト最下位につき女子と話すことを封じられた筆者。このチャンスを逃す訳にはいきません。
宿のロビーで朝メシを食べてから、今夜のチケットを買いにバスターミナルに向かいます。
お姉さんからは「今夜のバスでテヘラン出るから一緒に国境越えましょう」とメッセージが来ています。
お姉さんのバスがそもそもタブリーズを通るのか、同じ時間に国境に着くのかなど不明ですが、そこを全て合わすのは流石に面倒です。
適当に国際バスの会社でチケットを買い、ご縁があれば国境で会えたらいいね、くらいのスタンスでいきます。
ちなみに、国際バスですがスタッフは全くと言っていいほど英語が話せません。
首都のエレバンには行くのでしょうが、せめて都市名くらいは覚えてくれよ・・・
一仕事終えたのでイラン最後の観光です!
あまりにもあんまりだ・・・
昨日の肉が忘れられずにまた来てしまった。
バザールに向かいながらモシャモシャ食べます。
シンプルな塩コショウ味が美味しいです。
国境を越えると食べ物もガラッと変わるのでしょう。
しっかり目に焼き付けなければ。
この旅から数カ月後、タブリーズのバザールが火事で燃えたという衝撃的なニュースが流れました。
その後イランを旅した方のブログを見ると、何とか大惨事にはならず平常運転していたみたいで良かったです。
ほんと、人類の損失になるところでした。
天井には定期的に窓が設けられていて、日が差し込んできます。
茶でも飲みますか。
インドのチャイとは異なりミルクティーではないので、飽きが来ずにどんな場面でも飲めます。しかもボトル飲料より安い。
最後まで素晴らしい興奮をありがとう。
さてさて、ここからは慌ただしいですよ。
宿に戻って荷物の総点検をした後、宿でタクシーを呼んでバスターミナルに向かいます。
バスは20時くらいに出るみたいですが、国境越えにも慣れてないので早めに行って心を整えましょう。
バスターミナル内の売店で備蓄食料を購入。
これでほとんどイランリヤルを使い果たしました。
旅日記を書くなどして時間を潰し・・・時刻は19時半、そろそろ乗り場に向かいましょうか。
私「アルメニア行きのバス乗り場どこ?」
スタッフ「この職員が案内してくれるよ」
???????????
連れて来られたのはターミナル前の幹線道路でした。
うーん、これは困ったぞ。
バスターミナルと違って明確なプラットフォームがないから自分のバスがどれか分からないし、バス会社のスタッフは近くにいないし、ここまで連れて来たおっさんが「謝礼金を寄越せ」と意味の分からないことを言うし、雪は降るしそもそも20時になってもバスは来ないし、おっさんは「イラン人は嘘をつかないから安心して俺に謝礼金を寄越せ」と言うし、氷点下だし21時になったし「日本とイランのサッカーは・・・」とおっさんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!
最後までこんなんだなこの国の人は!!!!!
どうでもいい雑談は今はいらないの!!!!!
俺が乗るバスが!!今どこにいて!!いつここに来るのか!!それだけ教えてくれーーーーーーー!!!!
時刻は22時。旅の移動に遅延は付き物ですが吹きさらしの中、しかも来るか来ないかも分からないバスを2時間も待つのはメンタル的にしんどいものがあります。
家族を迎えに来たお姉さんが「必ずここにバスが来るから!」と励ましてくれたり、遅延二時間にしてようやく重い腰を上げたバス会社スタッフの自家用車の中で暖を取らさてもらったりと人の優しさが心に沁みますが、そろそろ限界です。
いっそのことヒッチハイクで宿に戻って、情報集めて直してから明日の昼のバスに乗ろうかな・・・
ブーブー(お姉さんからのメール)
姉「バスが二時間遅れてて、今タブリーズと言う町のガソリンスタンドの前を通ったわ」
翌朝撮った写真
ウォぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!
お姉さんの!!真後ろの席!!
僕は勝った!!勝ったんだ!!!!
後半に続く!