【旅行記】卒業旅行9 白いイラン人と、黒いイラン人 どっちもいるから楽しいんだよ

[Day9]

部活をやっていた頃の旅行9日目は旅の終わりだけど、今回は序盤も序盤。

今夜の夜行バスで次の街へ向かうので、それまでシューシュタルのちょっと郊外まで遠征しましょう。


サラーセル城という廃城があるみたいなのでそこを目指すことにします。のどかな田園地帯を見ながらお散歩スタートです!!



イラン人「チン・チャン・チョン!!ヘヘヘー!チン・チャン・チョン!!!ヘイヘーイwww」


実はイランでは、まぁイランに限らずですが、東洋人に対する人種差別が根強く残っています。

今回は本気の暴力などではなく、くだらない学生のイジりレベルですが、絡まれて気持ちの良いものではありません。


ことイランに関しては結構日本に対しては友好的なので、ここで言う東洋人とはまぁ中国人のこと。しかし、見知らぬ外人にレイシスト発言を投げかけるような低学歴な若者に日本人と中国人の区別などつかない。

件のチン・チュン・チョンは言わば東洋人差別のアイコンのようなものです。

日本人と分かると急にフレンドリーになるんですがね。気にしないで!俺、マサラタウンの日本人!仲良くしようぜ!とはなりません。


中国人の友だちいるし・・・そもそも人種差別する人とお友だちにはなりたくないなー・・・


そんなこんなでサラーセル城に到着しましたが、特に見るものもないのでレストランでゆっくり食事してから帰りましょうか。

そこらじゅうに彷徨いてる野良犬を回避したいという意図も80%くらいあります。


あらお洒落。

中はちょっとした博物館風になっています。
地球の歩き方にも掲載されており、外国人旅行者だけでなくイラン人にも人気みたいですね。


まぁ、基本的には良い人との出会いに恵まれたイラン旅行でした。フレンドリーという意味ではダントツNo.1です。


提供はゆっくりですがのんびり待ちましょう。

真夏は50℃にまでなるフーゼスタン州ですが、1月はとても過ごしやすい気候。


屋外で風に当たりながら旨いトマトスープを飲む。気持ちの良い昼下がりです。


レストランは高台のようになっているので、辛うじて残存している機構や原っぱを眼下に眺めながら食事が楽しめます。


ちなみに、写り込んでいる白い点は野良犬。

ケバブの匂いにつられてレストランの外壁直下からこちらを見上げており、「ショッピングモールの屋上からゾンビを観察する生存者」の気分を味わえました。


メインはチェロウ・モルグ。
パリッと焼かれていて香ばしい!旨い!

これを町中の食堂と同程度の料金で頼めるのはハッピーです。酒さえ飲めれば言うことないのですが。


食後にチャイも頂き、のんびり過ごしました。


帰り道の学校で見かけた日の丸。
正しい知識やマナーを教えてくださいね、先生?


シューシュタルは規模の大きい町ではありませんが、生活感があり結構気に入りました。


頑固なペルシャ商人といった佇まい。


マギーの麺かな?


最後に水利施設をまた見学しましょう。

顔パスを許可してくれたスタッフが不在だったので、再び50000リヤルを支払います。


やっぱり僕はここが好きです。
立体感×箱庭感×水辺の相性が魅力的。


恒例の記念撮影タイム。
黒塗りの範囲で顔のデカさがバレますね。


前日まで立ち入れなかった場所にも入れてもらえました。3日間通い詰めた甲斐がありましたね。


見よこの純朴な笑顔を!
僕ら若者で世界を良くしていこう!!


シューシュタルに来て良かったです。
一泊二日でも足りるので、旅の+1にいかがですか?

アフヴァーズを拠点に周辺の世界遺産を巡るのも楽しそうですね。


夕方まで宿で休憩し、重い腰を上げてバスターミナルに向かいます。この瞬間のセンチメンタリズムこそ旅の醍醐味かもしれません。


道中のスタンドで夕食を購入します。
バスターミナルで食べましょう。


バスターミナル横の商店の兄貴たちと。
アメリカは嫌いだけど日本人には優しかったです。

まぁイランのアメリカ嫌いに関しては・・・仕方ないと思いますね流石に・・・


ターミナルのベンチでモソモソ飯を喰ってると中年のイラン人がやって来ました。乗客ではなく単にたむろってる暇人ですね。


子どもの写真を見せて同情を誘いつつ金をせびってきますが、見知らぬ人に金をやるほど僕は人間できてません。てかタバコ買う金で子どもに食わせてやれよ・・・


しかし僕の態度が気に食わなかったのか、バスに乗り込んだ後もおっさん外で騒いでる!

実は僕がイランにいる時にアジアカップの準決勝があり、日本がイランに見事勝利しました。

試合も相当揉めたそうですが、そのことで一時的に対日感情が悪くなると外務省からお知らせメールが来たくらいです。

イラン人は旅人や女性、老人や子どもに優しくフレンドリーな国民性だと思いますが、やはり激動の時代を生き抜いてきただけの熱さも持ち合わせていますね。



件のおっさんがバイクのクラクションを鳴らし、ヤポン!ヤポン!と叫ぶ。

闇夜にクラクションが鳴り響く中、バスは出発。
始まりと終わりがややほろ苦かったシューシュタルの旅もこれでお終い。感情の上がり下がりが激しいですが、これもまた旅の時間です。


途中通った色々な町では、夜遅くまでレストランでファミリーが団らんしていたり、訳ありそうな親子がバスに乗り込んできたり。
色んな顔があるのがイラン。旅行者はその一部にしか触れられません。勿体ないですね。


柄にもなくしんみりしながら、街を眺めて眠りに落ちて。バスはぐんぐん北上します。

行くぜ、世界の半分・エスファハーン。