【旅行記】卒業旅行2 移民大国・ドバイの今昔を考える

2019年1月
[Day2]

僕が泊まっているのはドバイインターネットシティという経済特区的な場所。
当然ながら観光客はほぼおらず、庶民的な食堂や格安スーパーがあるので大変住み良いです。


店員「ご注文は何になさいますか?サー?」

住み良くなかった。

ドバイというかUAEに移民が多いのは周知の通り。
純粋なUAE人にはほぼ自動的に公務員などの職が与えられ、また大手リゾート会社などでのホワイトカラーな職に就ける一方で、サービス業や肉体労働は出稼ぎ労働者によって支えられています。


その後も「ピザですね、サー?」「こちらがお会計です、サー」「Yes.サー」とまるで卓球の愛ちゃんのよう。

日本ではスクールカースト最下層の僕、こんな丁寧な対応をされると逆に萎縮しちゃいます。


そんなこんなで注文したピザは500円程度と、一般にイメージされる「金持ちが金を落とすドバイ」とは真逆の価格設定。
チーズトロトロで美味しかったです。


ドバイ観光に充てられるのも一日しかないので、この日は朝から観光します。
まずら宿からメトロで2駅のモール・オブ・ジ・エミレーツに来ました。

知名度ではドバイモールに劣りますが規模で言うとこちらも負けていません。
まぁ筆者は買い物には興味ありませんし?
適当に散歩してさっさと次に行きますk



スキー場だと!?!?!?!?

ドバイには屋内スキー場があるとは聞いていましたが・・・ここまで広大だとは思わなんだ。
客層は子どもが多いですが、数フロア分もある本格派。
ここで遊んだら一生の思い出になりそうですねー


お次は歴史地区へ移動。メトロが発達している国の移動は本当に楽ですね。
今回はバール・ドバイ地区を歩きます。


ドバイのウリは近未来的な町並みや大型リゾートなのでしょうが、僕はこっちの方が好きです。

まぁここも広義では観光エリアなのですが、干された洗濯物など生活感もあるのがいいですね。


良さげな安食堂を見つけたので昼飯にします。


おお!賑わってますね!
この近くにはインド人街もあるみたいですし、これは期待できそう。


ベジカレーのセットが400円くらい。ライスお代わり自由。
これは・・・値段を考えると相当旨いです。スパイスが効いててライスが進む。

このドバイで現地の労働者と肩を並べ、陽気な店員と談笑しながら安くて旨い飯を喰う。有意義な時間です。


散策再開。商店があったので入ってみます。


それぞれの移民がコミュニティを形成し、特色ある町を作っているのでしょう。興味深いです。


近くのオールドスークにも行きましたが、立ち止まると客引きに捕まるので写真はありません。

「彼女にこの金のネックレスをプレゼントしろよ!」と営業をかけられたものの、「そんなものはいない」と答えると優しく抱きしめられました。

移民の売り子に旅行者が純度100%の憐れみをかけられる。言葉が出ません。


ドバイはざっくりクリーク(入江)を境界として、旧市街的なエリアと、ドバイモールなど近未来的リゾート的なエリアで別れています。

僕がいるバール・ドバイ地区はドバイモール側ですが、クリークの近くにあるせいか、反対岸のように歴史が色濃く残っているのですね。
なお、反対岸のエリアはデイラ地区と呼ばれ有名なゴールド・スークなどがあります。


クリークを眺めながら優雅なコーヒーブレイク。


向こう岸には渡し船のアブラで行き来ができ、観光客のみならず地元民の足になっています。

今回は滞在時間の短いドバイのガイドブックは買わず、ろくに情報収集できないままの渡航となりました。

もう少し予習していれば向こう岸の街歩きもできたのかなー、と少し後悔。


こちらは恐らく観光用のフェリー。

他にもアラブ伝統のダウ船も現役で運行しているらしいので、是非とも見てみたかったです。


こちらは、かつて要塞として使われていた建造物を博物館にした施設。ドバイ博物館です。


屋外展示では要塞として活躍した時代の面影を堪能できます。


これがダウ船の土台かな?


続いて屋内展示も見学します。


民族楽器があったり。


当時の暮らしを再現した展示があったり。


UAEが、ドバイが現在のような発展を遂げたのはここ数十年のできごとです。
1800年代までのドバイは他のアラブの国と同様、地方の漁村に過ぎませんでした。


イギリスの保護国でありながらも、1950年代後半くらいからクリークの整備に伴う海洋貿易の発展や油田開発により力を蓄えていきます。


そして1971年にイギリスがスエズ以東から撤退。
貿易や石油産業のさらなる飛躍、そして石油への依存から脱却するための観光業への投資により、ドバイは世界的な大都市へと進化していきました。


特に海外の博物館だとなかなか全ての展示を理解しきれませんが、ブログ執筆を通じて後でまた勉強しようという気になるので、やっぱりブログっていいなーと思います。


なかなか有意義な見学になりました。
コロナ収束後にドバイに行く人には、リゾートばかりでなくこういう場所も良いですよとお伝えしたいですね。


そろそろ夕食にしましょうか。

ドバイモールに戻ってきました。

モールの警備員や清掃員は前述のように移民に支えられています。
一説によると○○人は飲食、○○人は建設・・・のように暗黙の棲み分けがあるのだとか。


人口に占める移民の割合は9割。
部外者の僕に何ができる訳ではないですし、僕自身も旅行者として様々な面で移民の方の力を借りて観光しています。

それでも、流石にこの社会構成は歪だよな・・・と思われずにはいられません。


リゾートエリアにも人並みに興味はあるんですがね。
ただ一人で行っても・・・なのです。


ローカルのファストフードチェーンで夕飯。
今調べたら本社はサウジみたいですね。


カブサ?マンディー?
名前は分かりませんが、こういうローカルなファストフード店って伝統料理を気軽に食べられるようにアレンジしているので、旅行者的にもありがたいのです。

それにしても、すんごいボリューム!!
恐らくファミリーやカップルでシェアすること前提のセットですね。一番安いサイズを頼んだので、デフォでそうなのでしょう。

米にも味がついており旨いのですが、これは・・・
食べきれなかった。


地元のファミリーに囲まれながらの食事。
孤独感を感じる瞬間でもありますが、この寂しさこそ自分を成長させてくれるのです。

何よりこういう場所で飯を喰うと地元に少し溶け込めたようで嬉しくなります。


もちろん、ドバイモールには世界的な有名店の支店も数多く入居しているので高級志向の方もご安心ください。
アラブ諸国の料理から洋食・エスニックとよりどりみどり。
予算に合わせて多くの人が楽しめるのがいいですよね。


そしてモール内に水族館!ごく一部の水槽のみ無料で見学できます。

スキー場を見た後なのであまり驚きませんw


さて、当時使っていたスマホは早々にレンズを壊してしまい、ご覧の通り画質か極めて悪いです。
(アフリカ編もこのスマホだった)

また長旅の間に万が一スマホが壊れると内定先(弊社)から連絡があった時にまずいので、ドバイにいるうちに予備のスマホを買うことにします。


予算一万円ほどで、SIMフリーのサムスンのスマホを購入できました。
型落ちですが画質は素晴らしい。
イラン編の途中からこのスマホでの撮影となっていくのでお楽しみに。

また、店員のフィリピン人の兄貴は陽気かつフレンドリーで良かったです。

モール内の清掃員の方などに道を聞くと「あちらです、サー」などと愛ちゃん攻撃が始まってしまいますので・・・


なおここで買ったスマホは2年ほど活躍したものの、最後は会社近くの焼肉屋の駐車場で落下させてしまい、その短いスマホ生を終えました。南無阿弥陀。


ドバイ最後の夜なのでショー見ときましょ。


いくら歴史地区や下町の観光が楽しくても、やはりリゾートなども行くことで広い視点からドバイを見れると思います。

今回は先が長いので節約のためブルジュ・ハリファには登りませんでしたが、次にドバイに行く時はちゃんと観光したい!


2日後の飛行機でイランに行きますが、その日は金曜日。
イスラームの休日は金曜日なので両替ができない可能性もあります。

初っ端から身動き取れなくなったら最悪なので、モール内の両替所でイランリアルを入手することにしました。

イランリアルを扱う両替所は少なく、またレートは劣悪の一言でしたが背に腹は代えられない。

UAEを出ると、本格的に二ヶ月間の旅が始まります。
明日は買い物や情報収集に充て、万全の体制でイランに向かいましょう。


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