【旅行記】北海道⑥これぞ北海道!サロベツ原野と大草原の小さな家

[Day4]

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サロベツ原野とは道北の豊富〜幌延の一帯に広がる広大な湿原を指す。
ラムサール条約に登録されているほどの有名な自然保護区であるが、これまで圧倒的に海外旅行派だった僕は恥ずかしながら今回の旅行までこの場所を知らなかった。

今日の宿はサロベツ原野のド真ん中にあるので、まずは駅と宿の中間地点にあるサロベツ湿原センターに立ち寄ってお勉強することにします。


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湿原を歩く前に資料室を見学しましょう。
この後歩くので、バッグパックは受付で預かってもらいました。 


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湿原の成り立ちや湿原に生息する動植物の展示など、無料ながら見応えがあります。

このサロベツ湿原ですが、結構レアな生物が生息しているみたいです。
爬虫類にして極めて珍しい腹の中で子どもを育てるトカゲや、希少な渡り鳥など。
中には広大な湿原の中でもこれから歩くトレイルの周辺にしか生息していない種も存在することから、いかにサロベツが特別な場所であるかが分かります。


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その最たる例がこのシマアオジ
いわゆる渡り鳥であり夏を日本で過ごし、中国で越冬しますが、中国で食用にされることなどから絶滅の危機に瀕しています。

写真は食用を防ぐための啓蒙ポスターですが、果たしてどれほど効果があるかは謎です。
わざわざこんな小鳥食べなくてもいくらでもタンパク源はあるだろうに・・・


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それでは、メインの湿原を見学しましょう!
ビジターセンターの建物から直接、散策路にアクセスできます。

散策路には自然保護のため木道となっており、外回りコースと少し短い内回りコースが用意されています。


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かつて産業に活用されていた泥炭を採取するための浚渫(しゅんせつ)船が横たわっています。


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うーん、鳥や動物はいませんねぇ
天気が悪いからか、時間帯が中途半端だからなのか。

まぁこの雨の中、半袖短パンで傘もささずに湿地帯を歩いている僕に物を言う資格はありません。


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とはいえこんな一面に広がる湿地帯、そして地平線は恐らく日本では北海道でじゃないと拝めないでしょう。
そう意味では非常に有意義な経験をしています。

ちなみに、ビジターセンターがクローズしている時間でもこの散策路は24時間オープンしています。
他に明かりのない中で月に照らされた原野を眺めていたら、冗談抜きで「向こう側」に行ってしまいそう。
そんな神々しさを感じました。



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運が良いとエゾジカやウサギ、キタキツネとも会えるみたいですね。
今回は動物にはエンカウントしなかったので、いつか晴れてる日にまた来たいです。


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ハイヤーが迎えに来るまであと一時間以上あります。

昼飯のカツ丼がまだ胃に残っていますが、誘惑に負けてビジターセンターのカフェでおやつを食べることにしました。

北海道名物のあげいも・いももち・豊富牛乳のセットで約400円は安いですね!
特にあげいもが気に入りました。お腹いっぱいです。


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まだまだ居座るので、コーヒーも注文。
湿原センター・カフェともにWi-Fiが使えるので、ぐだぐだネットサーファーして時間を潰してどうにかハイヤーと合流しました。
宿に向かいます。



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今夜泊まるあしたの城に着きました。
広大な庭とサロベツ原野の眺めが自慢の、数十年に渡って旅人を支えてきたレジェンド・ホステルです。


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これぞ絶景。 
最高の穴場を見つけたとほくそ笑んでいましたが、どうやら会社の同期が今朝まで泊まっていたみたいです。

宿に入ると、リビングは多くの旅人で大賑わい。
場所が場所なので僕以外の人はほぼライダーでしたね。


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ちなみに宿の周りはこちら。
なーーーーんにもありません。

だが、これがいい。
最高に北海道してます。


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あしたの城は牛乳鍋が有名ですが、コロナの関係で夕飯の提供を中止しています。
とてもじゃないけど豊富の町までは戻れないので、セコマで買っておいた惣菜を夕飯とします。

食後はリビングで他のお客さんと少し談笑してから早めに就寝。

ZZZZZZZZ・・・


[Day5]

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リビングに降りたらこの景色が待っています。
素晴らしい。

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宿のお母さんが作ってくれた爆弾オニギリを頬張りながら絶景を楽しむ。
どんな高級ステーキでも敵わない最高の贅沢です。

宿の詳細は別に宿泊記を書いたので、良かったらご覧くださいね。

www.sekainoasameshi.com


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さて、この日は8時間かけて旭川の近く、層雲峡に向かいます。
一日移動で終わるのも寂しいので、ハイヤーには湿原センターまで迎えに来て頂くようお願いし、宿から湿原センターまでは歩くことにしました。

約4.5kmのハイキングです。


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道道444号をひたすら歩いて行きます。
流石に日本でこんな見事なまでの一本道は見たことがないです。

海外だと、生まれ故郷のダラスからサン・アントニオまで行った時のことを思い出しました。
20世少年でケンヂがこんな道を走っていた記憶もあります。


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川を越えます。

車はそこそこ走っていますが、皆さん例外なく化け物を見るかのような顔でこっちを見てきます。
まぁこんな周りには建物がない場所を人が歩いてたら、どこから来たか気になりますよね・・・


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この雄大な大地を眺めていると仕事の悩みなんてどうでも良くなる・・・とはなりませんが、何か憑物が落ちたような感覚になったのも事実。


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余談ですが、国立公園としてのサロベツは利尻や礼文も含みます。



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約一時間かけて湿原センターに戻って来ました。

朝のピクニックはおしまい。
ハイヤーで豊富駅に戻り、5時間に及ぶ列車旅の準備をしましょう!